「Firefox 107」正式版リリース、DevToolsによるWebExtensions開発がより便利に
ウェブブラウザ「Firefox 107」の正式版が公開されました。フロントエンドのウェブ開発を行う上でなくてはならない存在であるDevToolsが強化され、Firefoxなどで使用可能なアドオンであるWebExtensionsを開発する上で、より便利になりました。
Firefox 107.0, See All New Features, Updates and Fixes
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/107.0/releasenotes/
◆WebExtensions開発に関するDevToolsの強化
WebExtensionsのデバッグを容易にするいくつかの改良がFirefox DevToolsに加えられました。
・WebExtensionsの実行とテストにwebextコマンドラインツールを使用する場合に、必要に応じてDevToolsを自動的に開くことのできる新たなオプションが用意されました。ただし、この機能を使用するにあたりweb-ext npmパッケージのバージョンが7.3.0以上であることが前提条件となります。
$ webext run --devtools
・WebExtensionによって実装されたポップアップウィンドウに対するDevToolsによる検査が、さらに簡単になりました。
・WebExtensionのソースコードを変更した場合、DevToolsツールボックスの「再読み込み」ボタンを押すことで、従来より素早く変更を確認できるようになりました。
◆Windows11でのパフィーマンス改善
Windows11バージョン22H2において、フォーカスされているドキュメントのURLをMicrosoft IMEとMicrosoft Defenderが取得する際のパフォーマンスが向上しました。
◆電力プロファイリングのサポート対象追加
電力プロファイリングとはブラウザで記録したウェブサイトの電力使用量を視覚化してレポートする機能で、Firefox 104でWindows11とAppleシリコン搭載Macに限定した機能としてリリースされましたが、これらにくわえてIntel CPUを搭載したLinuxおよびMacについてもサポートするようになりました。
◆contain-intrinsic-sizeプロパティ
一括指定CSSプロパティのcontain-intrinsic-sizeによって、サイズ封じ込めの影響下にあるUI要素のサイズを指定できるようになりました。これによりユーザーエージェントが子要素をレンダリングすることなく要素のサイズを決定できるようになります。
◆エンタープライズ版Firefoxのバグ修正
エンタープライズ版Firefox 107にて、以下の不具合が修正されました。
・クレジットカードの自動入力設定がロックされていると、設定のコントロールが無効にならなかった問題
・BlockAboutSupportポリシーを使用すると、「その他のトラブルシューティング情報...」メニュー項目が無効になる問題
◆削除された機能
非標準かつ非推奨であったSVGSVGElement.useCurrentViewプロパティが削除されました。
また、Firefox 107には19件のセキュリティバグフィックスが含まれています。
なお、次期メジャー版となる「Firefox 108」は現地時間の2022年12月13日にリリース予定です。
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