Samsungの半導体技術を盗み出した現・元社員ら4人が起訴される

Samsungの半導体技術を盗み出し、海外企業に漏らした容疑により、Samsung現職および元従業員4人が起訴されていたことが分かりました。

4 current, former Samsung employees indicted on semiconductor technology theft charges | Yonhap News Agency
https://en.yna.co.kr/view/AEN20221027007500315

Samsung bucks industry trend, maintains memory investments • The Register
https://www.theregister.com/2022/10/27/samsung_memory_investment/

ソウル中央地検によると、Samsungの研究員2人と元技術者2人を、不正競争防止法および産業技術保護法違反の疑いで起訴したとのこと。

Samsungの半導体部門に勤務していた元社員の1人は、2018年8月にSamsungの子会社であるSamsung Engineeringの社員から超純水装置の設計図や操作マニュアルなど重要な技術データを入手し、中国の半導体コンサルティング会社にリークしながら就職活動をしていた疑いが持たれています。そして、その会社に就職すると、盗んだデータを使って超純水装置を発注したとされています。

超純水とは、半導体製造工程で洗浄に使用されるイオンや有機物、微生物などを除去した水のことです。Samsungは2006年から毎年300億ウォン(約31億円)を投じて超純水装置を開発してきました。

もう一人の元社員は、Samsungに在職中、同社の重要なファウンドリ半導体技術を含むファイルをライバル企業であるIntelに漏らした罪に問われているとのこと。検察によると、元社員は当時Intelに転職する途中であり、Samsungの半導体技術データにオンラインでアクセスし、写真を撮ることでファイルを盗み出したといいます。

他のチップメーカーが生産能力への投資を削減するなか、Samsungは2023年に向けて特にデータセンターで需要の落ち込みが回復するとの予想から、2022年第3四半期の決算で、「データセンターやサーバー市場での需要は今後も引き続き期待できる」と述べています。

Samsungのメモリー事業の収益は減少傾向にあり、半導体ノード・メモリー・集積回路チップを扱うデバイスソリューション部門は売上高が前年同期比14％減の23兆200億ウォン(約2兆4000億円)、営業利益が49％減の5兆12億ウォン(約5000億円)でした。2023年に向けては需要がある程度回復する見込みであることから、デバイスソリューション部門は高密度製品の需要に積極的に対応し、先端生産ノードを拡大する計画であるとSamsungは述べています。

グループの売上高は前年同期比4％増の76兆7800億ウォン(約7兆9000億円)を記録しましたが、営業利益合計は前四半期と比較して23％減少し、10兆8500億ウォン(約1兆1000億円)となりました。これは、同社が2022年10月初めに発表した業績予想より若干上回ったものの、アナリストのコンセンサス予想を下回るものでした。

収益は減少したものの、続く2022年第4四半期についてSamsungは「メモリー市場では在庫調整が続くと見られますが、インフラ投資を継続し、第4四半期にDRAM、NANDともに市場を上回る成長を目指し、高密度・高性能な製品に注力します」と述べました。