ハードウェア

「Meta Quest 3」が2023年に登場へ、2022年第3四半期決算報告で判明


2022年10月26日にスタンドアローン型MR(複合現実)デバイスの「Meta Quest Pro」をリリースしたMetaが、同日発表した2022年7~9月期決算で、2023年の後半にMeta Quest 2の後継機を市場に投入する計画を明かしました。

Meta - Meta Reports Third Quarter 2022 Results
https://investor.fb.com/investor-news/press-release-details/2022/Meta-Reports-Third-Quarter-2022-Results/default.aspx

Meta Quest 3 Launches 'Later Next Year'
https://uploadvr.com/quest-3-release-date-late-2023/

Meta confirms next-generation Quest headset is coming in 2023 | Engadget
https://www.engadget.com/meta-quest-3-2023-233025187.html

Mobileye IPO up 40% on first trading day - Protocol
https://www.protocol.com/bulletins/mobileye-ipo-trading-day

MetaのCFO(最高財務責任者)であるデビット・ヴェーナー氏は2022年第3四半期決算説明会で、メタバース開発コストが膨れ上がっていることへの説明として「売上原価は、インフラ関連費用や来年後半に予定しているコンシューマー向けヘッドセット『Quest』の次世代機発表によるReality Labsのハードウェアコストによって成長が加速する見込みです」と述べて、2023年後半にQuest 2の後継機をリリースする予定であると述べました。なお、Reality LabsはMetaのVR関連技術の開発を担う部門です。


記事作成時点では、Quest 2の後継機の正式名称が「Quest 3」になるのかどうかを含めた詳細は分かっていませんが、「コンシューマー向け」と言及されていることから、22万6800円する「Quest Pro」よりも価格が抑えられる可能性があります。また、MetaのザッカーバーグCEOが以前、「今後のQuestでは顔と目のトラッキングが大きな焦点になります」と話していることから、Quest 3はQuest Proと同様の「パンケーキレンズ」を搭載するのではないかとの見方もあります。

パンケーキレンズを含めたQuest Proの構造や機能は、以下の記事でまとめられています。

MetaのハイエンドVRデバイス「Quest Pro」は2022年10月26日に発売、価格は22万6800円 - GIGAZINE


さらに、今回の発表を取り上げたVR業界誌のUploadVRによると、Quest 3のものと思われる回路図をリークしたYouTuberのBrad Lynch氏は「Quest 3にはまだ発表されていないSnapdragon XR2 Gen 2が採用される」と話しているとのこと。MetaとQualcommは2022年9月にQuest向けチップで提携することを発表しており、これにより2023年に登場する次世代QuestにはQuest ProのSnapdragon XR2+ Gen1より進化したチップが搭載される可能性が指摘されています。

UploadVRは、「XR2 Gen 2は、11月開催のSnapdragon Summitで発表される予定のSnapdragon 8 Gen 2をベースにしたものだとされています。もし、新チップセットのGPUが現行のSnapdragon 8 Gen 1より少しでも性能が向上しているのなら、Quest 3のGPUはQuest 2の少なくとも2倍以上の性能を持つことになるでしょう。そうなれば、より高解像度のディスプレイでより忠実な描画が可能になり、おそらくQuest 2では不可能だったまったく新しいゲームもプレイできるようになります」とコメントしました。

なお、ヴェーナーCFOが説明を迫られている通り、今期のMetaの収益は前年同期から4%減の277億ドル(約4兆500億円)で、純利益は同52%減の44億ドル(約6400億円)と苦戦しました。


背景には、Appleのプライバシー強化による広告収入の落ち込みや、Reality Labsの損失拡大などがあります。これを受けて、Metaの株価が時間外取引で約20%下落するなど、投資家からは厳しい評価が投げかけられました。


Metaは説明資料の中で「2023年のReality Labsの営業損失は、前年比で大幅に拡大することが予想されますが、2023年以降は長期的に会社全体の営業利益を伸ばすという目標を達成できるよう、Reality Labsの投資のペースを上げていく予定です」と述べて、持ち直しを図っていく目標を掲げました。

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in ハードウェア, Posted by log1l_ks

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