MicrosoftがMac miniライクな「Windows 開発キット 2023」を販売開始、Windows 11用のネイティブArmアプリ開発用PC
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Microsoftは2022年5月にSnapdragon搭載のMac miniのような見た目のデスクトップPC「Project Volterra」を発表しましたが、これが「Windows 開発キット 2023」に改名され、ついに販売開始となりました。
Available today: Windows Dev Kit 2023 aka Project Volterra - Windows Developer Blog
https://blogs.windows.com/windowsdeveloper/2022/10/24/available-today-windows-dev-kit-2023-aka-project-volterra/
Microsoft’s new $599 Mac Mini-like PC is designed to improve Windows on Arm - The Verge
https://www.theverge.com/2022/10/24/23420207/microsoft-windows-dev-kit-2023-project-volterra-release-date-price
「Project Volterra」がどんな見た目のマシンなのかは以下の記事でチェックできます。
MicrosoftがSnapdragon搭載デスクトップマシン「Project Volterra」を発表&Visual StudioやVSCodeのArmネイティブ対応も告知 - GIGAZINE
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「Project Volterra」として発表されたWindows 11搭載PCが、「Windows 開発キット 2023」という名称に変更され、Microsoftからついに販売開始となりました。Microsoftは「Arm版Windowsアプリの開発に必要なあらゆる機能を搭載」とアピールしており、海外メディアのThe Vergeは「開発者だけでなく小型のArm版Windows搭載マシンを欲しい人にもおすすめ」としています。
「Windows 開発キット 2023」はカナダ・中国・フランス・ドイツ・日本・イギリス・アメリカで販売中。日本での販売価格は税込9万9880円ですが、記事作成時点では在庫切れとなっています。
Windows 開発キット 2023 を購入 Arm アプリ開発者向けデスクトップ PC - Microsoft Store
https://www.microsoft.com/ja-jp/d/windows-dev-kit-2023/94K0P67W7581/
![](https://i.gzn.jp/img/2022/10/25/microsoft-windows-11-dev-kit-2023/01.png)
「Windows 開発キット 2023」は本体サイズが縦196mm×横152mm×高さ27.6mmで、重量は960g。プロセッサはSnapdragon 8cx Gen 3、グラフィックスはQualcomm Adreno GPU、メモリ(RAM)は32GBのLPDDR4x、ストレージ(ROM)は512GBの高速NVMeストレージを採用。OSはWindows 11 Pro、I/OポートはUSB-C USB 3.2 Gen 2×2、USB-A USB 3.2 Gen 2×3、プライマリモニター接続用のHBR2対応Mini-Display Port、イーサネットポート(RJ45)があります。
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また、Surface Pro 9によく似たニューラルプロセッシングユニット(NPU)を搭載しており、開発者はハードウェアアクセラレーションによるAIタスクと機械学習ワークロードを実行できます。また、MicrosoftはWindows 11に搭載されているNPUを活用して、CPUやGPUに影響を与えない優れたバックグラウンドノイズ除去アルゴリズム「Voice Focus」などの開発を進めています。
「Windows 開発キット 2023」はあくまでArm版Windowsアプリを開発するデベロッパー向けに用意された端末ですが、ソフトウェア面も充実していることがアピールされています。また、Microsoftは開発者が利用できるArmネイティブアプリの完全なツールチェーンを立ち上げようとしており、Visual Studio 2022は最新バージョンからArm版Windowsでもネイティブで実行可能となっており、「.NET 7」でもArmのパフォーマンスが向上しています。
MicrosoftでWindowsシリコンおよびシステムインテグレーション担当コーポレート・ヴァイスプレジデント(CVP)を務めるPavan Davuluri氏は、「より多くのアプリ、ツール、フレームワーク、パッケージがArm版Windowsをネイティブにターゲットとするように移植されており、今後数カ月のうちに登場予定です」「それまでの間、Windows 11の強力なエミュレーションテクノロジーのおかげで、開発者は『Windows 開発キット 2023』で多くの変更されていないx64およびx86アプリとツールを実行できるようになります」と語りました。
なお、「Windows 開発キット 2023」はMicrosoft Teams、Office、Edge、OneDriveのネイティブArm版にもアクセス可能となります。
また、オープンソースのソフトウェア開発組織であるLinaroが、Arm版Windowsアプリ開発を促進するために、Arm、CIX Technology、Microsoft、Qualcommと協力してエコシステムの構築を進める「Windows on Arm Project」を発表しています。このプロジェクトではArm版Windowsで動作するさまざまなアプリの開発を進めており、開発中のアプリにはBlenderやOpenVPNが含まれており、他にもプログラミング言語のPythonやGoもプロジェクトの一部に含まれています。
Windows on Arm Project | Linaro
https://www.linaro.org/windows-on-arm/
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in ハードウェア, Posted by logu_ii
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