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AirTagを航空会社が危険物に認定し電源ON状態での手荷物預かりに制限


500円玉程度の大きさで正確な位置情報を追跡できる、Appleの落とし物トラッカー「AirTag」をスーツケースに入れ、紛失しがちな荷物を追跡しようとする旅行者が昨今増加しています。そのような状況の中、ドイツのルフトハンザ航空が「AirTagは電子機器であるため危険物の対象となる」と主張し、電源が入った状態で受託手荷物として預けることを禁止しました。

Airtags im Flugzeug-Koffer erlaubt oder verboten? Lufthansa äußert sich
https://www.watson.de/leben/urlaub%20&%20freizeit/879935671-airtags-im-flugzeug-koffer-erlaubt-oder-verboten-lufthansa-aeussert-sich

Lufthansa Bans AirTags: Will Other Airlines Follow? - One Mile at a Time
https://onemileatatime.com/news/lufthansa-bans-airtags/

ルフトハンザ航空の広報担当者によると、AirTagはスマートフォンやノートPCと同じく「携帯用電子機器」に属するため、国際民間航空機関(ICAO)が発行する危険物規制の適用を受けるとのこと。このことを理由に、ルフトハンザ航空は貨物室に積み込む荷物に通電状態のAirTagを含めてはならないとしています。

広報担当者は「受託手荷物として預ける場合は、スマートフォンなどと同じく飛行中に機能を停止させなければいけません」と述べました。なお、AirTagの機能を停止させるには内部のボタン電池を抜いておく必要があります。


ドイツのニュースメディアであるwatsonは「AirTagは比較的新しい製品のため、『禁止した』と言うよりも『まだ承認されていない』と言うべきでしょう」と述べています。AirTagに搭載されたボタン電池の危険性はスマートフォンのリチウムイオン電池の危険性とは区別されるべきとし、今後規制が検討・修正される可能性をwatsonは指摘しました。

航空関連のニュースを取り扱うOne Mile at a Timeによると、AirTagに規制をかけた航空会社はルフトハンザ航空が初めてだとのこと。One Mile at a Timeは「技術的には、AirTagは規制の対象となる電子機器と見なされるはずですが、実際には火災などの危険性が高いとは考えられません。他の航空会社がルフトハンザ航空に倣うのかどうかが気になります」と述べました。

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in ハードウェア, Posted by log1p_kr

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