クールな外観で性能も十分な「XPS 13 Plus」のファン音・放熱性能・充電スピードを徹底検証してみた
2022年7月に登場したDellのノートPC「XPS 13 Plus」は、タッチ式ファンクションキーを搭載した先進的な見た目が特徴的ですが、高速なストレージや12コアCPUを搭載しており、見た目だけでなく性能も申し分ないPCに仕上がっています。そんなXPS 13 Plusに実際に触れる機会を得たので、外観チェックや処理性能チェックに続いてバッテリー持続時間や高負荷時の温度&ノイズを徹底的に測定してみました。
シンプル、優れた感覚的経験を提供する「New XPS 13 Plus」 Japan
https://www.dell.com/ja-jp/blog/new-xps-13-plus/
XPS 13 Plusは「タッチ式のファンクションキーを搭載」「トラックパッドがパームレストの中に埋め込まれている」「画面の枠がメチャクチャ狭い」といった先進的な外観が特徴のノートPCです。XPS 13 Plusの外観は、以下の記事でじっくり観察しています。
パームレスト一体型トラックパッド&タッチ式ファンクションキーで極限まで洗練されたPC「XPS 13 Plus」をじっくり観察してみた - GIGAZINE
また、XPS 13 Plusは12コアCPUや高速SSDを搭載しており、外観だけでなく性能も一級品。以下の記事では、XPS 13 Plusで各種ベンチマークを実行して性能を徹底検証しています。
第12世代Intel製CPU搭載オシャレPC「XPS 13 Plus」のストレージ速度やグラフィック性能を徹底検証してみた - GIGAZINE
そんなXPS 13 Plusには、「最適化」「静音」「超高パフォーマンス」「低温」という4種のサーマルモードが用意されており、モードを切り替えることでファン音や温度を状況に合わせて管理できます。今回は、4種のサーマルモードで処理性能やファン音、温度がどのように変化するのか徹底的に測定しまくってみました。なお、Windowsの電源モードは「最適なパフォーマンス」を選択しています。
◆目次
・1:サーマルモード「最適化」
・2:サーマルモード「静音」
・3:サーマルモード「超高パフォーマンス」
・4:サーマルモード「低温」
・5:サーマルモードのまとめ
・6:充電にかかる時間を測定してみた
◆1:サーマルモード「最適化」
サーマルモード「最適化」を選択した状態で「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク(FFXVベンチマーク)」をフルHD・高画質設定で実行した結果、スコアは「1492」でした。
FFXVベンチマークを15分間ループ再生した際のノイズは48.9dBA。ファン音はハッキリ聞こえますが、ヘッドホンを装着すれば気にならなくなる程度の大きさです。
気温27度の室内でFFXVベンチマークを15分間実行した際の温度を赤外線サーモグラフィー「FLIR i3」で測定した結果が以下。左上から順に「正面の最高温ポイント(排気口周辺)」「パームレスト」「底面の最高温ポイント」「左側のUSBポート」「右側のUSBポート」「電源アダプタ」の温度を示しています。高負荷時でもパームレストの温度は35.6度までしか上昇しないため、問題なく作業を実行できそうです。
◆2:サーマルモード「静音」
サーマルモード「静音」でFFXVベンチマークを実行した結果、スコアは「1115」でした。
ファン音は42.5dBAで、エアコンの音の方がうるさい程度の音量でした。
温度はこんな感じ。「最適化」よりもファン音が小さくなったにもかかわらず、温度は低く抑えられています。
◆3:サーマルモード「超高パフォーマンス」
サーマルモード「超高パフォーマンス」でのFFXVベンチマークのスコアは「1689」で、4モードの中で最も高いスコアを記録しました。
ファン音は54.3dBAで、ヘッドホンを装着していてもファン音が聞こえるレベルの音を発していました。
一方で、パームレストの温度は36.6度に抑えられており、熱さが気になることはありませんでした。ファン音が大きくなる代わりに、十分な冷却が行われているようです。
◆4:サーマルモード「低温」
サーマルモード「低温」のFFXVベンチマークスコアは「956」で、4モードの中で最も低いスコアを記録しました。
ファン音は51.8dBAで、ベンチマークのスコアが低いわりに大きな音を発しています。
温度はこんな感じ。処理性能が落ちてファン音が大きくなる代わりに、温度上昇はかなり抑えられており、画面とキーボードの間に配置された排気口周辺の温度が40度を下回っています。
◆5:サーマルモードのまとめ
4モードのFFXVベンチマークスコアやファン音、温度をまとめた表が以下。「静音」はファン音が小さく抑えられるものの処理性能が低くなり、「超高パフォーマンス」はファン音がかなり大きくなる代わりに処理性能が高くなります。温度はどのモードでも実用的な温度に抑えられているので、「静かな環境では『静音』、パフォーマンスを求める時は『超高パフォーマンス』」といった使い分けがオススメです。
FFXVベンチマークスコア | ファン音 | 排気口周辺の温度 | パームレストの温度 | |
最適化 | 1492 | 48.9dBA | 47.1度 | 35.6度 |
静音 | 1115 | 42.5dBA | 41.6度 | 34.9度 |
超高パフォーマンス | 1689 | 54.3dBA | 46.5度 | 36.6度 |
低温 | 956 | 51.8dBA | 38.0度 | 33.8度 |
「超高パフォーマンス」と「静音」のファン音の違いは、以下のムービーで確認できます。
Dell「XPS 13 Plus」の高負荷時のファン音をチェックしてみた - YouTube
◆6:充電にかかる時間を測定してみた
XPS 13 Plusには、「適応」「ExpressCharge」「常時AC接続」「標準」という4種の充電モードが用意されています。Dellによると「ExpressCharge」モードでは1時間以内に80%までの充電が可能とのことなので、実際に充電スピードを測定してみました。
バッテリー監視アプリ「PassMark BatteryMon」で記録したバッテリー残量推移をグラフ化したものが以下。「ExpressCharge」(青)では、バッテリー残量9%の状態から55分でバッテリー残量を80%にまで回復できました。「ExpressCharge」でも「標準」(赤)でも、バッテリー残量が80%に達すると充電速度が緩やかになります。
なお、XPS 13 Plusは以下のページでOSやハードウェア構成をカスタマイズして購入可能です。最小構成の場合、記事作成時点では21万4971円で購入できます。
XPS 13 Plusノートパソコン:Dell XPSノートパソコン | Dell 日本
https://www.dell.com/ja-jp/shop/デルのノートパソコン/xps-13-plus-ノートパソコン/spd/xps-13-9320-laptop
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