レビュー

「Surface Pro 3」はノートPCの代わりになれるかベンチマークテストなどいろいろ実施してみた


初代Surface (RT)から進化を続け、中身も価格も本格的な成長を遂げてハイパフォーマンスを手に入れたMicrosoftのタブレット型PC「Surface Pro 3」が、2014年7月17日に日本で発売されました。Microsoftが「ノートPCの代わりになるタブレット」と銘打つ新型Surface Proがどのような端末になっているのか、ベンチマークテストを中心にいろいろと触ってみることにしました。

Surface Pro 3 - ノート PC の代わりになるタブレット。
http://www.microsoft.com/surface/ja-jp/products/surface-pro-3

◆バッテリー残量ゼロからの充電
いざベンチマークを開始しようとSurface Pro 3を手に取ったところ、なんとバッテリー残量がゼロになってしまっていたことが判明。しかし、これ幸いとフル充電までに要する時間を測定してみることに。


ディスプレイの向かって右側にある端子に充電コネクターをセット。マグネットで「ぱちん」とくっつくタイプのコネクターになっています。


なお、このコネクターは上下どちらの向きからでも装着できるデザインになっています。


バッテリー残量表示が0%の状態で充電をスタート。


充電中の発熱具合を調べてみました。本体裏側の温度を測定します。


サーモグラフィーで見てみると、ディスプレイ右上の裏面部分が最も発熱している様子。Surface Pro 3をバラバラに分解したiFixitのレポートによると、この部分にはCPUが配置されています。


充電時の最高温度はおよそ摂氏34度となっていました。このときの部屋の気温はおよそ25度。


充電開始から約90分で充電量が99%に達しました。このまま数値が100%を示すのを待っていましたが、およそ30分待ってもずっと99%のままとなっていました。


◆ベンチマークソフトを使って発熱、騒音チェック
まずはシステムをブン回してどの程度の発熱と騒音が発生するのかをチェックしてみました。今回テストに用いたソフトはPassMarkのBurnInTest評価版。このソフトはPCを構成する各種のハードウェアに相応の負荷をかけて、システムの安定性や耐久性を検証するためのソフトです。

PassMark BurnInTest software - PC Reliability and Load Testing
http://www.passmark.com/products/bit.htm


使用したテスト項目はCPU処理、GPU処理、メモリモジュール、2D/3Dグラフィック処理、サウンド関連、ドライブ関連の各項目。


約15分のテストを行ったところ、CPU表面の温度は最高で78度、処理中の平均温度は70度前後だったことがグラフから読み取れます。


そしてもちろん処理中の本体温度も測定。


やはりCPU周辺の温度が最も高くなっていることがわかります。


このときの最高温度は42.6度。触れなくはないですが、思わず「熱っ」と手を引っ込めてしまうような意外な発熱量となっていました。


本体裏面を測定すると、意外にも液晶面よりも温度が低いことがわかりました。


Surface Pro 3は本体周辺に開けられたスリットから放熱を行うように設計されており、内部には放熱ファンを内蔵しています。ベンチマークを走らせながら耳を近づけてみると、動作音は無音とはいわないまでも「かなり静か」と言えるレベル。検証時には部屋のクーラーを動かしたままだったのですが、むしろクーラーの動作音の方がうるさいぐらいでした。


次に、ハードウェアの性能を測定するためにクリック一発で測定ができる高機能ベンチマークソフト「Performance Test 7」でスコアを出してみました。その結果、Surface Pro 3のスコアは1550.0。


比較用に、編集部で使っているPanasonicのレッツノートCF-SX2でも同じテストを実施。総合値は1739.2と、Surface Pro 3をやや上回る結果に。このレッツノートにはCore i7と16GBメモリが搭載されていることを考えると、Surface Pro 3のスコアはさほど悪くないと言えそうです。


それなりに発熱のある本体ですが、熱源がディスプレイ裏にあるというのは意外なメリットかもしれません。通常のノートPCではヒザの上において作業する場合に本体が発する熱が気になってしまうものですが、Surface Pro 3は以下の写真のように発熱源が体から離れた場所にあるため、熱さを感じることがほとんどありませんでした。


しばらく使用してみて少し気になったのが、新設計となったキーボード一体型のタイプカバーの使用感でした。


カバーと一体になったハードウェアキーボードであるために非常に便利ではあるのですが、その薄さがゆえに以下のように浮かせた状態で使用すると、「ぱこぱこ」とした剛性感に欠けたタイプ感となってしまうのが少し残念。


ただし、その場合でもタイプカバーを根元から完全に開いてテーブル面に接するように使えば、かなり操作感は改善されました。


最後に、レッツノートCF-SX2とサイズを比較してみたらこんな感じ。タッチペンホルダーを装着した場合には少し横にはみ出てしまいますが、本体だけであればほぼ同一といえるコンパクトなサイズ。


タブレットPCということで、薄さはSurface Pro 3の圧勝。本体のサイズは292×201.3×9.1mmとなっています。


また、本体重量は800gとなっており、軽量とは言えないものの持ち運びには十分耐えられるレベル。Surface Pro 3はOffice Home and Business 2013をプリインストールしているため、普段から仕事で使用している文書もすぐに使うことが可能。タブレットPCを本格的に仕事に使うということも、本格的に現実味を増してきたと言えそうです。


Surface Pro 3はAmazonでCore i5・128GBのOffice付きモデルがおよそ12万円(税込・送料無料)からとなっています。

Amazon.co.jp: マイクロソフト Surface Pro 3(Core i5/128GB/Office付き) 単体モデル [Windowsタブレット] MQ2-00015: パソコン・周辺機器

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in レビュー,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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