GPSを頻繁に使うことで脳の空間認識能力が衰えてしまう可能性が示される
![](https://i.gzn.jp/img/2022/08/15/use-gps-negatively-impacts/00_m.jpg)
GPSの発達により、人間はどこへ行くにしてもスマートフォンの位置情報を頼りに出歩くのが一般的となりました。かつて紙の地図を見て歩いていた人間が位置情報に頼りだしたことで、特定の場所や道のりなどを記憶するのに役立つ「空間記憶」が衰えてしまっている可能性が、実験により示されました。
Habitual use of GPS negatively impacts spatial memory during self-guided navigation - PMC
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7156656/
![](https://i.gzn.jp/img/2022/08/15/use-gps-negatively-impacts/snap2848_m.png)
カナダ・マギル大学のルイーザ・ダーマニ氏らは、週に4日以上車を運転する50人のドライバーに対し、GPSの使用頻度などに関するアンケートや、空間内のオブジェクトの位置を学習するなどの空間認識の能力を測るテストを行いました。
これらの結果から、GPSの依存度が高いほど空間を把握する能力が弱い傾向にあったことが明らかになったとのこと。また、GPSへ強く依存している人は空間認識能力を測るテストで学習能力を生かせず、間違いから学ぶことを苦手としていました。
さらにGPSの使用歴が長い人ほど、空間を把握したり、脳内に地図を描いたりすることが困難となる傾向も見られたとのこと。
![](https://i.gzn.jp/img/2022/08/15/use-gps-negatively-impacts/01_m.jpg)
ダーマニ氏らは「調査結果から、定期的にGPSを使用すると空間記憶に影響を与える可能性が示されました。GPSへの依存度が高すぎると、故障した場合に生命を脅かす可能性があります。GPSへの依存が高まっている状況において、この結果は重要なものと考えます」と述べました。
・関連記事
子どもの空間認識能力を高める5つの簡単な方法とは? - GIGAZINE
育った環境が方向音痴に影響、碁盤の目状の都市で育った人はナビゲーション能力が低い - GIGAZINE
ゲームをプレイすると脳の認識能力が改善されることが明らかに - GIGAZINE
人間レベルの空間認識を目指すGoogleの「Project Tango」を屋内ナビとして使用するとこうなる - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in サイエンス, Posted by log1p_kr
You can read the machine translated English article It is shown that frequent use of GPS may….