米国証券取引委員会が仮想通貨取引所Binanceを調査中との報道
大手仮想通貨取引所のBinanceでは仮想通貨「BNB」を取引手数料などの支払いに利用可能です。このBNBについて米国証券取引委員会(SEC)が調査を行っていることが経済メディア大手のBloombergによって報じられました。
Crypto Exchange Platform Binance Investigated by SEC Over BNB Token - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-06-06/us-probes-binance-over-token-that-is-now-world-s-fifth-largest
BNBは2017年6月26日~2017年7月3日の期間に発行(ICO)された仮想通貨で、Binance関連サービスでの手数料支払いや、対応店舗での支払いに用いることが可能です。BNBについての詳細はBinanceが以下のページで解説しています。
BNBとは? | Binance Academy
https://academy.binance.com/ja/articles/what-is-bnb
BinanceはBNBについて「BNBはICOを通じてローンチされましたが、BNBはユーザーにバイナンスの利益による配当を提供するものではなく、またバイナンスへの投資を意味するものでもありません」と主張していますが、BloombergはSECが「BinanceがBNBのICO時に証券取引法に違反した可能性」を調査中であると報じています。
記事作成時点では具体的にどの事象が法令違反に該当するのかは明かされておらず、BNBのICOがSECの管轄と認められるかも不透明。Bloombergは「BinanceがBNBを用いた決済の手数料を割り引いている」「BNBの購入者の中にはアメリカ人も含まれている」といった事実がSECによる管轄権主張の鍵となると分析しています。
また、SECによる調査対象はBNBだけでなく、Binanceのアメリカ法人にも及んでいます。Binanceはアメリカを対象としたサービスを展開するために2019年に「Binance.US」を設立し、Binanceとは完全に独立した組織として運営しています。しかし、米国証券取引委員会は両社が完全に独立しているか否かを調査しているとのことです。
BinanceはBloombergに対して「規制当局との継続的な対話についてコメントすることは適切ではありません」「我々は当局の調査に協力しており、当局が設定した全ての条件を今後も引き続き満たします」と述べています。一方で、SECはコメントを控えています。
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