メモ

一貫して規制を拒否してきた仮想通貨取引所のBinanceが一転してロシアへの規制を開始


「仮想通貨の存在意義に反するため何百万人もの無実のユーザーのアカウントを一方的に凍結することはできない」とロシアに対する規制を拒否してきた仮想通貨取引所のBinanceが、新たにロシアの一部のユーザーに規制措置を施すことを明らかにしました。

Changes of Services to Users in Russia | Binance Support
https://www.binance.com/en/support/announcement/4887e569afdf4b1e89e024371d3a49b9

Binanceは2022年4月21日付けでロシアユーザー向けのサービス変更を告知し、1万ユーロ(約140万円)を超える価値の仮想通貨を保有するロシア国民またはロシア在住者、またはロシアに設立された法人へのサービスを制限するとしました。


この変更により上記に当てはまるユーザーの口座は引き出し専用となり、預金や取引が全て停止され、新たに身元確認手続きを行う必要が生じます。また、対象のユーザーが先物取引の未決済ポジションを保有している場合、全て90日以内に強制的に決済されます。

なお、身元確認でロシア国外在住であることが認められた個人および法人はすべてのサービスが再び利用できるようになるとのこと。また、ロシア国内在住であっても、そもそもの保有額が1万ユーロを下回る場合は規制の対象にはなりません。


2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻を開始して以降、複数の政府や民間企業がロシアに対する規制を開始しています。ウクライナのミハイル・フェドロフ副首相は規制の一環として主要な仮想通貨取引所にも協力を要求していましたが、Binanceを始めとするいくつかの取引所は要求を理解するとしながらも、中立的なプラットフォームの立場を守るとして規制を行わない方針を示していました。

ロシアのユーザーに対するアカウント凍結要求を仮想通貨取引所が続々と拒否 - GIGAZINE


Binanceは今回のサービス変更にあたり「Binanceはこれらの制裁を実施する上で業界をリードし続ける必要があります。ほかの全ての主要な取引所は、すぐに同じ規制に従わなければならないと私たちは信じています」と述べています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
ロシアの仮想通貨マイニング企業が初めてアメリカの制裁対象に - GIGAZINE

ウクライナの仮想通貨取引所の創業者が「戦争で人生がどのように変わったのか」を語る - GIGAZINE

ロシアが仮想通貨を使って経済制裁を回避するのではという声、専門家は「仮想通貨を使ったマネーロンダリングは不可能」と指摘 - GIGAZINE

ロシアの世界最大のダークネット市場「Hydra」をドイツ当局が閉鎖、仮想通貨取引所「Garantex」も制裁へ - GIGAZINE

仮想通貨取引所Coinbaseがロシアと関連するウォレット2万5000件をブロック - GIGAZINE

仮想通貨「テザー」とロシア・ルーブルの取引量が1日で40億円超に - GIGAZINE

in Posted by log1p_kr

You can read the machine translated English article here.