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「仮想通貨で経済制裁を回避する方法」を北朝鮮でプレゼンした仮想通貨専門家に懲役5年3カ月と罰金1200万円超の判決


2019年11月、北朝鮮で「ブロックチェーン技術で経済制裁を回避する方法」についての講演を行ったとして、仮想通貨「イーサリアム」の普及・促進を目的とするイーサリアム財団でリサーチ・サイエンティストを務めていたアメリカ人男性のバージル・グリフィスが逮捕されました。その後の取り調べで罪を認めていたグリフィスに対し、連邦地方裁判所は懲役63カ月、罰金10万ドル(約1250万円)の判決を下しました。

United States Citizen Who Conspired To Assist North Korea In Evading Sanctions Is Sentenced To More Than 5 Years And Fined $100,000 | USAO-SDNY | Department of Justice
https://www.justice.gov/usao-sdny/pr/united-states-citizen-who-conspired-assist-north-korea-evading-sanctions-sentenced-more


Cryptocurrency Guru Sentenced to More Than Five Years in Prison Over North Korea Trip - WSJ
https://www.wsj.com/articles/cryptocurrency-guru-sentenced-to-more-than-five-years-in-prison-over-north-korea-trip-11649789150?mod=djemalertNEWS

Ethereum dev imprisoned for helping North Korea evade sanctions
https://www.bleepingcomputer.com/news/security/ethereum-dev-imprisoned-for-helping-north-korea-evade-sanctions/

Former Ethereum Developer Virgil Griffith Sentenced to 5+ Years in Prison for North Korea Trip
https://www.coindesk.com/business/2022/04/12/former-ethereum-developer-virgil-griffith-sentenced-to-5-years-in-prison-for-north-korea-trip/

グリフィスはアメリカ・アラバマ州出身のハッカーであり、2007年にはWikipediaにおける非ログインユーザーの編集者がどの企業や団体に属するのかを探るツール「WikiScanner」を開発した人物。2019年の時点ではイーサリアム財団に所属し、イーサリアムの開発などに携わっていました。


2019年4月、グリフィスは北朝鮮に渡航して、「仮想通貨やブロックチェーン技術を使用して資金を洗浄し、経済制裁を回避する方法」についてのプレゼンテーションを行いました。北朝鮮に制裁を科しているアメリカでは、外国資産管理局(OFAC)が発行したライセンスなしに北朝鮮への商品・サービス・技術の輸出を禁止しており、技術に関するプレゼンテーションも違反になり得ます。また、この際グリフィスは、アメリカ国務省に対する渡航許可の申請を拒否されていたとのこと。

そして2019年11月、グリフィスは連邦捜査局(FBI)によりロサンゼルス空港で逮捕されました。アメリカ司法省は、グリフィスはアメリカの制裁に違反していることを知りながら、北朝鮮へ渡航して制裁回避に利用できる技術情報をプレゼンテーションしたと指摘していました。

北朝鮮でプレゼンを行ったブロックチェーンの専門家が逮捕されてしまう - GIGAZINE


2021年9月の罪状認否で、グリフィスは「ブロックチェーンを使ってマネーロンダリングを行い制裁を回避する方法」をプレゼンしたことで、アメリカの法律に違反したことを認めました。グリフィスの弁護士であるブライアン・クライン氏は、「グリフィスが心から罪を後悔している」と説明しています。

北朝鮮への制裁に違反したとして懲役20年に面していたイーサリアム研究者が罪を認める - GIGAZINE


アメリカの連邦検察官はグリフィスに対し、63カ月~78カ月の懲役と最大100万ドル(約1億2500万円)の罰金を求刑していました。これに対しクライン氏は、グリフィスが判決前に収容されていた拘置所が過酷な環境であることや、人格障害に苦しんでいることなどを説明して寛大な量刑を求めました。

4月12日にニューヨーク連邦裁判所で開かれた公聴会で話す機会を与えられたグリフィスは、逮捕後に仕事やキャリアを失い、家族を困らせたことで自らの過ちに気付いたとして、「私は教訓を学びました。自分がここにいること、そして自分やがったことを恥ずかしく思います」と述べました。その後、アメリカ連邦地方裁判所はグリフィスに対して63カ月の懲役と10万ドルの罰金を言い渡しました。なお、懲役期間にはグリフィスが拘置所に収容されていた10カ月間が算入され、3年間にわたる監視付き釈放も宣告されています。

連邦地方裁判所のケビン・カステル判事は、「(グリフィスは)政府の制裁に立ち向かうことで称賛される仮想通貨ヒーロー」になることを望んでいたと指摘。今回の判決は、他の人々が制裁に違反するのを阻止するために必要な重さの刑罰や、弁護士が説明した状況などを加味したものだと説明しました。クライン氏は今回の判決について、「私たちは判決に失望していますが、有意義な人生を歩もうとするバージルの姿勢と、彼が多くの貢献をする才能がある人物だと判事が認めてくれたことをうれしく思います」とコメントしました。

ニューヨーク州南部地区の検事であるダミアン・ウィリアムズ氏は、「北朝鮮が国家安全保障上の脅威であることは疑いようがなく、自らの利益のためなら法を無視することも辞さない姿勢を何度も示してきました。グリフィスは法廷で、北朝鮮が核兵器を製造するのを防ぐために設けられている制裁を逃れるため、行動を起こしたことを認めました。本日下された判決により、正義は執行されました」と述べています。

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in メモ, Posted by log1h_ik

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