懐かしのiPodをストレージ1TB&バッテリー容量強化で魔改造した猛者が登場
Appleが2001年に発売したHDD内蔵デジタルオーディオプレイヤー「iPod」は、記事作成時点ではiPhoneに準じた仕様のiPod Touchのみが販売されており、クリックホイールが印象的なiPod Classicは2014年に生産終了しました。そんなiPod Classicの第5世代を分解して、内部ストレージとバッテリーを改良した2022年版iPodを、ソフトウェアエンジニアのエリー・ハクスタブル氏が公開しています。
Building an iPod for 2022
https://ellie.wtf/ipod/
ハクスタブル氏が公開した2022年版iPodがこれ。内部ストレージは80GBのHDDから1TBのフラッシュメモリに換装されています。
And it’s done! An evening will spent ???? pic.twitter.com/8laW5muXSp
— Ellie Huxtable (@ellie_huxtable) February 13, 2022
改造の対象に第5世代のiPodを選んだ理由として、ハクスタブル氏は「前面がプラスチックで、ケースが開けやすいこと」「素晴らしい音質で知られるウォルフソン・マイクロエレクトロニクス製DACチップを搭載していること」を挙げています。なお、iPodに内蔵されているRAMは、80GBモデルが64MBだとのこと。
改造手順は、まずiFixitの専用修理キットを使って、iPodの背面を外し、バッテリーを取り外します。
Here’s how it looked right after I opened it + unplugged the battery pic.twitter.com/BPfoWZ9Y84
— Ellie Huxtable (@ellie_huxtable) February 13, 2022
ハクスタブル氏が持ち上げているのが、80GBのHDD。HDDは振動に弱いので、ウレタン状の耐衝撃素材で包まれています。
I lifted the HDD up to expose the logic board - yeah, HDD! With plenty of vibration dampening. Pretty cool this worked while in a pocket being shaken about pic.twitter.com/BNcUk48Va2
— Ellie Huxtable (@ellie_huxtable) February 13, 2022
ロジックボードからつながっているフラットケーブルは、黒いレバーを持ち上げると簡単に外すことができるとのこと。
Anyway the cables are connected by these little sockets. You lift the lever and the cable comes right out pic.twitter.com/uazOR6MKsK
— Ellie Huxtable (@ellie_huxtable) February 13, 2022
HDDと付け替えるのは、SDカードを最大4枚挿入できるiFlashQuadです。ハクスタブル氏によれば、フラッシュメモリはSSDよりも消費電力が少なく、熱放出も少なくなるため、SSDではなくSDカード挿入型のフラッシュメモリを選択したとのこと。また、サイズもHDDより薄いので、空いた隙間を他の改造に使うことが可能になります。ただし、iPodのファームウェアは大容量のストレージと競合する可能性があるため、Rockboxのような非公式ファームウェアを使う必要があるそうです。
New storage! Just some SD cards haha pic.twitter.com/zEf2zOQq4h
— Ellie Huxtable (@ellie_huxtable) February 13, 2022
iPod Classicのバッテリーは500~600mAhと、スマートフォンと比べるとかなり小さい容量となっています。そこで、ハクスタブル氏は通販で購入した3000mAhのバッテリーに交換したとのこと。
さらに、「ガジェットの内部構造が見えているスケルトンが好き」とのことで、前面パネルは透明のプラスチックパネルに変更。
All booted up ???????????? pic.twitter.com/yAcmQrQ6SZ
— Ellie Huxtable (@ellie_huxtable) February 13, 2022
裏側の金属ケース部分には「80GB」ではなく「1TB」の文字を彫り込んでいます。
中身はRockboxを導入してから、FreshOSというiPod向けOSをインストールしています。これによって、iTunesを使わなくても、音楽ファイルをiPodにコピーするだけで再生できるようになるそうです。
Rockboxを導入したことで、MacBookにつなぐことでボリュームコントローラーとして機能します。
Bonus, iPod controlling MacBook volume pic.twitter.com/5HeYj7Vh8n
— Ellie Huxtable (@ellie_huxtable) February 13, 2022
もちろん「DOOM」もプレイ可能となっています。
Oh and yes, it plays Doom ;) pic.twitter.com/eUMaVDZpl5
— Ellie Huxtable (@ellie_huxtable) February 14, 2022
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