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韓国政府がプレイすることでお金を稼げるゲームの配信停止をAppleとGoogleに要請


世界最大級の出版社であるハーパーコリンズにより「2021年を象徴する単語」に選ばれるなど、各地で注目を浴びている「非代替性トークン(NFT)」。その特性を生かしてゲーム内にNFTを導入する動きも見られていますが、NFTを導入したゲームやプレイすることでお金を稼ぐことができる「Play to Earn」ゲームの提供を停止するように韓国政府が働きかけていることが明らかになっています。

단독 정부 구글·애플에 돈 버는 게임 출시 말라 | 한경닷컴
https://www.hankyung.com/it/article/2021122770631

Korean government tells Apple and Google stores to take down P2E games
https://cointelegraph.com/news/korean-government-tells-apple-and-google-stores-to-take-down-p2e-games

2021年12月27日、韓国のゲーム物管理委員会(GRAC)が、Googleなどのゲーム関連の自己等級分類事業者に対して、プレイすることで現金を得ることができる「P2E(Play to Earn)」の流通を事前に防いでほしいという公文書を送ったことが明らかになりました。ゲーム会社が韓国国内でゲームを発売するためにはゲーム内容を考慮して対象年齢などを表示した等級をGRACから受ける必要がありますが、自己等級分類事業者を通じてゲームを販売する場合はゲーム会社が自ら等級を付けることができます。GRACはこの制度を利用したNFTゲームの流通を防ぐために、自己等級分類事業者に対してP2Eゲームの流通を止めるよう通達したものとみられています。

韓国のゲーム会社は前述の制度を利用したP2Eゲームを既に相次いで配信しており、GRACはこのようなゲームを発見するたびに自己等級分類事業者に対しゲームの配信停止を要請しているとのこと。2021年には国内のゲーム会社が配信したゲーム2本がGRACにより等級分類が取り消されましたが、ゲーム会社の反撃も本格化しています。例えば、規制対象となったゲームの開発元であるスカイ・ピープルは、6月にGRACから受けた行政処分に対して訴訟を起こしており、訴訟の決着がつくまでゲームの配信が認められています。


GRACの関係者は韓国経済新聞に対し、「最高裁判所の判例を見ると、還金性のあるゲームアイテムは景品と見なすことができるため、現行法でP2Eゲームは等級分類を受けることができない」とし、「ゲーム利用者の混乱などを考慮すれば、いずれ禁止されるゲームは事前にブロックするのが合理的だと判断した」と説明したとのこと。

ゲーム業界は政府の動きに反発しており、P2Eゲームの人気が高まる世界のトレンドに反していると指摘。ゲーム業界関係者は「P2Eゲーム禁止の法的根拠が示されない場合、スカイ・ピープルの訴訟が終了するまで混乱が続くだろう」という見方を示しました。

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in モバイル,   ネットサービス,   ゲーム, Posted by log1p_kr

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