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4歳の時に誘拐された男性が「生まれ故郷の村の地図」を中国版TikTokで公開して33年ぶりに家族と再会する


中国では人身売買を目的とした子どもの誘拐が後を絶たず、年間約20万人もの子どもが誘拐されているとも指摘されています。そんな中、4歳の頃に誘拐されたというある男性が「生まれ故郷の村の地図」を中国版TikTokの抖音(Douyin)で公開したところ、33年ぶりに家族と再会できたと報じられています。

手绘地图寻亲男子与生母相认:若和我一样,一定要站出来寻亲_手绘地图寻亲男子与生母相认_李景伟_云南
https://www.sohu.com/a/513710063_260616


Man kidnapped as a child in China reunited with family after drawing map of home village from memory | World News | Sky News
https://news.sky.com/story/man-kidnapped-as-a-child-in-china-reunited-with-family-after-drawing-map-of-home-village-from-memory-12507517

Abducted son finds family by drawing map of village he last saw aged four | China | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2022/jan/03/abducted-son-li-jingwei-finds-family-map-of-village-china

社会的問題となっている子どもの誘拐に対し、中国公安省は行方不明となった子どもの居場所を探し出して家族と再会させる「再会作戦」を展開しており、多くの誘拐された人々が家族との再会を果たしました。誘拐から10年以上が経過してから再会する場合もあり、中には58年ぶりに息子と再会したケースもあるとのこと。

1989年に誘拐されて育ての親に売られたという李景偉さんは、こうした生みの親と数十年ぶりに再会するいくつかの話を見聞きして、自分も生みの親を探そうと思い立ちました。中でも、行方不明の息子を探してバイクで50万km以上走り回った郭剛堂さんが24年ぶりに息子と再会したニュースは、特に李さんの決心を強くしたそうです。李さんは、「私は実の親を見つけようとするべきだと考えました。まだ親が生きているうちに会いたかったのです」「親はもう老いているはずなので、これ以上待てないことに気付きました」と述べています。

実の親を見つけることに決めた李さんが取った方法は、「幼い頃の記憶を頼りに『故郷の村の地図』を描き、抖音で公開してネットユーザーの知見を集める」というものでした。4歳で誘拐された李さんは村の名前や住所を覚えていませんでしたが、誘拐されて新しい家族の下に引き取られてからも、故郷を忘れないように生まれた村の地図を描くようにしていたとのこと。

実際に李さんが描いた村の地図がこれ。村と山の位置関係や竹林、棚田、道路、学校、牛が飼われていた場所などが記されています。「私は少なくとも1日に1回は地図を描く習慣を作りました。木や石、牛、どの道が曲がっているのか、どこに水が流れているのかも覚えています」と李さんは述べています。


2021年12月中旬にムービーを投稿したところ、12月24日に地図と酷似した村が雲南省にあることが判明。その村では約30年前に子どもが消えた家庭があったことも確認され、息子を失った母親と李さんのDNAを照合したところ、2人が親子であることがわかりました。

なお、李さんが育ったのは河南省開封市であり、生まれた村からは1700km以上も離れていたとのこと。ところが、母親は数年前に雲南省の村を離れており、李さんとの親子関係が判明した時は開封市からわずか100kmほど離れた周口市で暮らしていたそうです。

李さんは母親とビデオ通話で対面した時のことについて、「私が電話に出ると母はすぐに泣きました。ビデオ通話を始めたら、私は一目で彼女を母だと認識しました。母と私は唇や歯の印象がそっくりだからです」と述べています。

そして2022年1月1日、2人は開封市で直接対面を果たすことに成功し、李さんは母親のマスクを外して顔を確認すると、泣き崩れて母親と抱き合いました。李さんは再開を果たす前、抖音のプロフィールに「33年も待ち続け、再会を願った数え切れないほどの夜を過ごし、ついに記憶を頼りにした手書きの地図が、公開から13日後に最高の瞬間をもたらしてくれました。家族と再会するのを助けてくれた皆さん、ありがとうございました」と記しました。


李さんの母親は過去数年で夫を亡くしただけでなく、長男の家族や孫の死といった不幸にも見舞われてきたとのことですが、「幸いなことに神様は私の目を開き、誘拐された息子と会わせてくれました」とインタビューに答えています。今後は、33年ぶりに再会した李さんと一緒に家族の墓参りに行く計画を立てているとのことです。

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in メモ, Posted by log1h_ik

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