トヨタの「キーフォブリモートスタート有料化」は意図しない仕様の影響だった
キーフォブ(リモートキー)を用いて車両に乗り込むことなくエンジンを始動させることができる「リモートスタート」機能が月額制サービスに組み込まれていたという一件で、トヨタが「月額制にする意図はなかった」と説明していることがわかりました。
Toyota 'Reviewing' Key Fob Remote Start Subscription Plan After Massive Blowback
https://www.thedrive.com/news/43636/toyota-reviewing-key-fob-remote-start-subscription-plan-after-massive-blowback
キーフォブを用いたリモートスタートがサブスクリプション対象であるということは少なくとも2018年ごろから決まっていたようですが、3年間の無料対象期間があったことから対象者のオーナーもそのことにまったく気づいていませんでした。このことが明らかになったのは、2021年12月になって掲示板サイト・Redditのユーザーが発見したマーケティング資料の影響で、自動車関連ニュースサイト・The Driveはトヨタの広報担当者に連絡を取り、キーフォブによるリモートスタートがサブスクリプションサービスだという指摘が事実であることを確認しました。
トヨタの「キーフォブを用いたリモートスタート機能」がサブスクリプションの一部だったと判明し海外ユーザーの間で議論に - GIGAZINE
当初、トヨタは詳細については回答を拒否していましたが、このたび改めてThe Driveに対して「当該機能を有料化しようとする意図はなかった」と説明したことがわかりました。
トヨタによると、リモートスタートを利用する方法は「スマホアプリ経由」「Alexaのようなコネクティッドサービス経由」「キーフォブ経由」の3つがあって、いずれも車両のデータ通信モジュール(DCM)を通す必要があるとのこと。
DCMには、ユーザーが有効なサブスクリプション契約をしているかどうかをチェックする機構が組み込まれているのですが、リモートスタートに関しては「有効」か「無効」かの2択になっており、トヨタは「アプリからのリモートスタートを有料にする」ことを意図していましたが、結果的にはキーフォブ経由のリモートスタートも有料化対象に含まれていた、というわけです。
そもそも、キーフォブには独立した「リモートスタート」ボタンは用意されておらず、ロックボタンを3回押すとリモートスタートできるようになっているのは「裏技」のようなものだそうです。
トヨタは、キーフォブを用いたリモートスタートをDCMのシステムから分離可能かどうかを検討するとのこと。ただし、実現するかどうかはまったく不明です。
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