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写真の撮影場所を瞬時に特定するAIツール「GeoSpy」を警察が購入していたことが明らかに


アメリカのボストンに拠点を置くGraylark Technologiesが開発した「GeoSpy」は、写真の撮影場所を瞬時に特定できるAIツールです。そんなGeoSpyが少なくとも2つの警察機関によって購入されていたことが、海外メディアの404 Mediaの調査によって明らかになりました。

Cops Are Buying ‘GeoSpy’, an AI That Geolocates Photos in Seconds
https://www.404media.co/cops-are-buying-geospy-ai-that-geolocates-photos-in-seconds/


GeoSpyは写真に写り込んだ建物や植物、道路などを手がかりにして瞬時に撮影場所を特定するAIツールです。開発企業のGraylark Technologiesは、世界中の国や地域で撮影されたグローバルなデータセットに加え、特定の都市や州に限定した高密度のジオタグ付き画像データを利用することで、メートル単位での位置特定を可能にしたと主張しています。

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404 Mediaは公的記録開示請求に基づいて警察内部のメールのキャッシュを入手し、その内容を調査したところ、マイアミ・デイド郡保安官事務所(MDSO)ロサンゼルス市警察(LAPD)がGeoSpyへのアクセス権を購入していることが判明しました。Graylark Technologiesは以前から、GeoSpyが法執行機関の捜査に使用されていると報告していましたが、実際にGeoSpyを購入した警察組織が明らかになったのは今回が初めてです。

MDSOのメールには、「サイバー犯罪対策局はGeoSpyと呼ばれる新たな分析ツールの試験運用を開始しました。初期テストでは、地理空間的・時間的パターンを特定することで捜査の手がかりを開発する可能性が示されています」と記されていました。


2025年6月にGeoSpyがMDSOに送ったメールによると、MDSOは世界中の写真の撮影場所を特定できるグローバルなGeoSpyモデルに加え、マイアミ・デイド郡向けに特別にトレーニングされたカスタムモデルにアクセスできるとのこと。また、メールにはLAPDの強盗殺人課もGeoSpyを使用していると記されていたそうです。

メールに添付された文書では、MDSOのGeoSpyへのアクセス費用は合計8万5500万ドル(約1300万円)となっています。その内訳は、マイアミ・デイド郡向けのカスタム料金が3万8000ドル(約580万円)、350回分の検索が可能な年間ライセンスが2つで合計1万ドル(約150万円)、追加の検索15万回分で3万7500ドル(約580万円)とされています。

MDSOからGeoSpyにアクセスできるのはサイバー犯罪対策局職員に限られますが、内部のフォームを通じて申請することで、他部署の職員もGeoSpyによる検査を依頼できるとのこと。サイバー犯罪対策局の職員は内部メールで、あくまでGeoSpyはテストおよび検証段階にあり、完璧なものではないと指摘。「GeoSpyの出力はあくまで手がかりとして扱い、標準的な捜査手法によって裏付けをとる必要があります」と記しました。


404 Mediaの問い合わせに対してMDSOの広報担当者は、「オンライン児童性的虐待コンテンツ(CSAM)に関する捜査におけるGeoSpyの活用可能性を評価するため、限定数のライセンスを購入しました。サイバー犯罪対策局が関与したのは、こうした事件ではオンラインプラットフォームから取得したデジタル証拠が頻繁に利用されるため、追加の文脈情報は捜査官が手がかりを絞り込む上で役立つからです」「これまでGeoSpyの使用は限定的で、主に探索的なものでした。少数の事件で検証は行われましたが、捜査上の大きな進展や逮捕には繋がっていません」と述べました。

なお、LAPDはコメント要請に応じなかったとのことです。

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in AI, Posted by log1h_ik

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