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Huaweiが中国政府の監視システムに関与していたことを示す文書が報じられる

by Web Summit

アメリカの日刊紙であるワシントン・ポストが、独自入手した文書をもとに、中国の新疆ウイグル自治区に設けられた労働・再教育施設用のテクノロジーや監視システムの構築にHuaweiが関与していたと報じています

Huawei documents show Chinese tech giant’s involvement in surveillance programs - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/world/2021/12/14/huawei-surveillance-china/

Leaked documents link Huawei to China’s domestic spying in Xinjiang - The Verge
https://www.theverge.com/2021/12/14/22834860/huawei-leaked-documents-xinjiang-region-uyghur-facial-recognition-prisons-surveillance

Presentations point to greater Huawei role in China surveillance than acknowledged: report | TheHill
https://thehill.com/policy/international/585699-presentations-point-to-greater-huawei-role-in-china-surveillance-than

ワシントン・ポストが入手したのは、Huaweiで内部機密扱いとなっているPowerPoint形式のプレゼンテーションファイルで、主にHuaweiが他の企業と共同で開発した監視ソリューションの概要が解説されているとのこと。ワシントン・ポストは、プレゼンテーションの相手が誰なのかはわからないとしながらも、中国政府当局を聴衆に想定している可能性を指摘しています。

例えば、2018年に作成された以下のプレゼンテーション資料では、Huaweiと中国のAI企業であるiFlytekが共同開発した「iFlytek Voiceprint Management Platform」が紹介されています。このiFlytek Voiceprint Management Platformは、電話の録音やスマートフォンアプリで取得した音声と声紋のデータベースを比較することで個人を特定するというもの。


iFlytekは、2019年10月にアメリカ商務省が発表した「中国政府によるウイグル人への人権侵害に関わった28の事業体」の1つであり、一部のウイグル人から自分たちの発言が強制的に録音されたという報告もあります。ワシントン・ポストがこのiFlytek Voiceprint Management PlatformについてiFlytekに問い合わせたところ、返答はなかったそうです。

また、以下のスライドは刑務所向けの監視システム「Huawei and Hewei Smart Prison Unified Platform」を解説するもの。このシステムは中国のShanghai Hewei TechnologyとHuaweiが共同開発したもので、監視カメラやスマートゲートなどの物理的セキュリティや思想を再教育する講義への出席や刑務作業のシフトなど、囚人のスケジュールを管理するソフトウェアが含まれています。


Huawei and Hewei Smart Prison Unified Platformについてプレゼンテーションでは、内モンゴル自治区と山西省の刑務所での成功事例が紹介されたほか、新疆ウイグル自治区の麻薬犯罪者収容施設にも導入されていることも報告されたそうです。

そして、以下のスライドは「One Person One File Solution High-Level Report」というタイトルで、Huaweiの顔認証技術が新疆ウイグル自治区の首都であるウルムチの治安に役立ち、多くの犯罪容疑者を逮捕したとアピールされています。スライドによれば、Huaweiのシステムは2017年からウルムチで導入されており、ワシントン・ポストは「Huaweiのシステムが導入されたタイミングは、新疆ウイグル自治区でウイグル人が大量拘束された時期と重なります」と指摘しています。


Huaweiはワシントン・ポストの報道について「報道で言及されたプロジェクトについては全く知りません。他の大手サービスプロバイダーと同様に、Huaweiは一般的な業界標準に準拠したクラウドプラットフォームサービスを提供しています」「私たちは特定の人々のグループを対象としたシステムの開発や販売はしておらず、事業のすべての部分およびパートナーについて適用される法律とビジネス倫理を順守しています。プライバシー保護は最優先事項です」とコメントしました。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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