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HuaweiとZTEの機器を通信インフラから完全排除する「安全な機器法」が可決される


国家の通信の安全を脅かすとみなされた機器が使用許可を得ることを禁止する「安全な機器に関する法律(Secure Equipment Act)」が、アメリカの議会で可決されました。この法律の成立により、以前から通信内容の漏えいなどが疑われていた中国企業のHuaweiとZTE製機器がアメリカの通信網から排除されることになります。

Senators Markey and Rubio Hail Congressional Passage of “Secure Equipment Act”
https://www.markey.senate.gov/news/press-releases/senators-markey-and-rubio-hail-congressional-passage-of-secure-equipment-act

House, Senate Pass Law Preventing Insecure Equipment in Domestic Telecom Infrastructure - Tech
https://lawstreetmedia.com/news/tech/house-senate-pass-law-preventing-insecure-equipment-in-domestic-telecom-infrastructure/

アメリカの連邦通信委員会(FCC)は2020年7月と11月に、中国企業のHuaweiとZTEを2度にわたって「国家安全保障上の脅威」に指定しました。これを受けて、アメリカ連邦議会は両社の製品を通信インフラから排除する法案の制定に向けた1900億円超の予算措置を講じていました。

HuaweiとZTE排除のために1900億円超を拠出する法案がアメリカ連邦議会を通過する見通し - GIGAZINE

by Marco Verch Professional Photographer

FCCは2020年に、国家の安全上許容できないリスクのある通信機器の導入を禁止して更新を促す「安全で信頼できる通信ネットワーク法」を制定しましたが、これは政府の資金で新しく購入される機器が対象だったので、民間企業などは引き続きHuaweiやZTE製の機器を使用することができました。

こうした法律の抜け穴をふさぐため、アメリカの下院は2021年10月20日に、規制対象となる企業に対して新しいライセンスが発行されることを禁止する「安全な機器に関する法律」を420票対4票の賛成多数で可決。10月28日には、上院で満場一致で可決されました。

by Kārlis Dambrāns

同法を推進した超党派議員の1人である民主党のエドワード・J・マーキー上院議員は、「超党派が推進するこの法案は、アメリカの通信ネットワークから危険な機器を排除し、消費者にとってもアメリカにとっても安全な通信を確保することを目指したものです。私は、この取り組みを主導できたことを誇りに思うとともに、法案を可決してくれた両議会の議員に感謝します。今後は、バイデン政権やFCCと協力して、この重要な国家安全保障措置を実施していくつもりです」と話しました。また、共和党のマルコ・ルビオ上院議員は、「HuaweiやZTEのような中国の国営企業は、国家安全保障上の脅威として知られているので、我が国の通信ネットワークに存在するべきではありません」とコメントしました。

両議会を通過した「安全な機器法」は今後、ジョー・バイデン大統領の署名を受けて正式に成立する見通しです。

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in ネットサービス,   セキュリティ, Posted by log1l_ks

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