サイエンス

満腹でも食べてしまう理由が脳スキャンで判明


「深夜の間食がやめられない」「満腹なのにお菓子に手が伸びてしまう」という人は、実は意志が弱いのではなく、脳の仕組みによってそんな風になっているのかもしれないという研究結果が公表されました。

Devaluation insensitivity of event related potentials associated with food cues - ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0195666325005434


Science reveals why you can’t resist a snack – even when you’re full | UEA
https://www.uea.ac.uk/about/news/article/science-reveals-why-you-cant-resist-a-snack-even-when-youre-full

心理学者のトーマス・サンブルック氏は、76人の学生ボランティアを集めて実験を行いました。被験者はいずれもBMIが18.5~45で、ダイエット中の人や摂食障害を患っている人は除外されています。


被験者は幾何学模様の画像を見て次に現れる食べ物の画像を学習するというゲームを複数回行い、その報酬として好きな食べ物をもらいました。ただし、食べ物は少しずつ提供され、被験者は「もう食べたくない」と思うまでゲームを続けるよう求められていました。

実験後の被験者は満腹だと感じていましたが、被験者の脳波を調べたところ驚くべき事実が分かりました。


サンブルック氏らによると、脳は食べ物の画像を見るたびに、たとえ満腹であっても「報酬だ!」という信号を出し続けていたとのこと。被験者は実験を続けるうちに食べ物への欲求を大きく低下させていましたが、脳は最初から最後まで食べ物に対して同じ強さで反応していたとのことです。

サンブルック氏は「たとえ胃が満たされていても脳は気にしていないようでした。満腹感がどれほど高まっても、美味しそうな食べ物に対する脳の反応を止めることはできませんでした」と話しています。


食べ物の画像を見るだけで脳が反応したという事実は、過食や肥満が周囲の環境によって成り立つ可能性を示しています。例えば食べ物関連の広告を多く見てしまうと食べ過ぎてしまうといったシナリオで、実際に先行研究では「肥満児は非肥満児よりも食べ物関連の広告を多く認識し、太りすぎの子どもは食べ物の手がかりを見た後に過食する」といったことが示されているそうです。

サンブルック氏は「脳はどれだけ満腹でも食べ物が魅力的であるという評価を下げようとはしません。自分では食べ物を欲していないと理解していても、行動として価値を感じていなくても、食べ物が現れた瞬間に脳は『報酬だ!』という信号を出し続けます。これは特定の食べ物と快楽が長年結びつくことで形成された学習反応です。自分では空腹だから食べていると思っていても、実際には脳が長年のパターンに従っているだけかもしれません」と説明しました。

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in サイエンス,   , Posted by log1p_kr

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