Oculus製品をFacebookアカウントから解放できる「Oculess」
ゲーム配信プラットフォームのSteamが2021年9月時点で公開しているハードウェア&ソフトウェア調査によると、VRヘッドセットユーザーの50%超がOculus製品を利用しています。VRヘッドセットとして圧倒的なシェアを誇るOculusですが、サービスを利用するには「Facebookアカウントでログインする」必要があり、一部のユーザーからはこの仕様が批判を集めています。そんなOculusプラットフォームからFacebookアカウントの要素のみを削除するツール「Oculess」が登場しました。
GitHub - basti564/Oculess: Removes account requirements and telemetry from Oculus Quest devices
https://github.com/basti564/Oculess
Using the Oculus Quest without an Account - Basti564’s website
https://basti564.github.io/Quest-Account-Logout/
Facebook傘下のVRプラットフォームであるOculusは、2020年10月から「Oculus製デバイスにログインする際は、従来のOculusアカウントではなくFacebookアカウントでのログインを求める」と仕様を変更しました。この仕様変更にはユーザーから強い批判の声が上がっただけでなく、独占禁止法違反となる可能性も指摘されています。
Oculus製デバイスのログインにFacebookアカウントが必要に、旧Oculusアカウントのサポートは2023年1月まで - GIGAZINE
この仕様変更により、それまでOculusアカウントを使ってVRゲームをプレイしていたユーザーも、OculusアカウントをFacebookアカウントに統合し、FacebookアカウントでOculusプラットフォームにログインしなければいけなくなりました。そのため、OculusでVRコンテンツを楽しんできた人はすべてFacebookアカウントを保有しているということになります。
そんなOculusプラットフォームと深く統合されているFacebookアカウントを削除し、アカウントからログアウトすることができるツールが「Oculess」です。Oculessを使うことでFacebookアカウントを削除し、アカウントからログアウトし、テレメトリと更新を無効化することができます。
Oculessを使っても、Quest 2などのVRヘッドセットでは「ハンドトラッキング」「Oculus Link、Oculus Air Link、ALVRを介したPC経由でのVR」「サイドローディングアプリ」の使用は可能。
一方で、「Oculus Store」「組み込みランチャーを介したOculus Storeアプリの起動」「Oculus Storeからダウンロードしたほとんどのアプリ」「Facebookのソーシャル機能」「組み込み型のキャスティング機能」「Oculusブラウザ」「Oculus TV」などが使えなくなります。
開発者のBastian氏は、「Facebookアカウントから解放されることで、著作権侵害のキルスイッチが機能しなくなる」と述べています。
なお、Facebookアカウントを削除するとOculusの購入情報も削除されることが明らかになっているので注意が必要です。
Facebookアカウントを削除すると「Oculusの購入情報も巻き添えになる」ことが明らかに - GIGAZINE
・関連記事
Oculus製デバイスのログインにFacebookアカウントが必要に、旧Oculusアカウントのサポートは2023年1月まで - GIGAZINE
OculusのログインにFacebookアカウントが求められるのは独占禁止法違反となる可能性 - GIGAZINE
Facebookアカウントを削除すると「Oculusの購入情報も巻き添えになる」ことが明らかに - GIGAZINE
・関連コンテンツ