メモ

2050年までに50億人が水不足に苦しむ可能性があると国連機関が警告


2021年10月6日、国連の専門機関である世界気象機関(WMO)が気候変動についてまとめた報告書を発表しました。その中で、水へのアクセスが不十分になる人が増加し、2050年までに50億人に達すると報告。気候変動による干ばつや洪水などの危険性に目を向けるべきだと警告しました。

2021 State of Climate Services (WMO-No. 1278) | E-Library
https://library.wmo.int/index.php?lvl=notice_display&id=21963#.YV58bRxUtdj


Wake up to the looming water crisis, report warns | World Meteorological Organization
https://public.wmo.int/en/media/press-release/wake-looming-water-crisis-report-warns

Climate change, population increase fuel looming water crisis: WMO | | UN News
https://news.un.org/en/story/2021/10/1102162

WMOによると、2000年以降の20年間で、陸域の土壌水分・雪・氷などを合計した貯水量は年間1cmの割合で減少を重ね、多くの地域に水不足と水の安全性の低下を引き起こしているとのこと。また、洪水関連の災害は過去20年間で134%増加、干ばつの数は29%増加しており、WMOは「これらの災害に関する警報システムを末端の地域まで敷く必要がある」と述べています。

2018年時点で、水を十分に利用できない状態が年間30日に達した人の数は36億人とされていましたが、WMOは「この数は2050年までに50億人以上に増加する」と予想しています。WMOは世界中の人に衛生的で持続可能な生活用水を提供する試みを行っていますが、いまだ75カ国で目標未達であり、当初の目標である「2030年までの達成」を実現するためには、2021年時点の進捗率を4倍に高める必要があるとのことです


WMOのペッテリ・ターラス事務局長は「水不足は多くの国、特にアフリカにとって引き続き大きな懸念材料となっています。20億人以上の人々が水不足の地域に住んでおり、安全な飲料水と衛生設備へのアクセスの欠如に苦しんでいます」「迫り来る水危機に目覚める必要があります」と述べました。

WMOは報告書を通じ、2021年時点での対策では不十分であること、水管理の改善や水と気候政策の統合および投資の拡大を求めていることなどを各国に伝え、「各国は水のための気候管理を強化する必要性がある」と強調しました。

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in Posted by log1p_kr

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