「肛門から精液や尿が出て尿道から大便が漏れ出してくる」という珍しい症例が報告される
「肛門から精液や尿が出て、尿道から大便が漏れだしてくる」という珍しい症例について、テキサス大学医学部ガルベストン校の医師らが報告しました。この奇妙な症状に襲われた33歳の男性は、なんと2年間にわたって射精すると肛門から精子が漏れていたとのことです。
Cureus | A Curious Case of Rectal Ejaculation
https://www.cureus.com/articles/68327-a-curious-case-of-rectal-ejaculation
Doctors Intrigued by Man Who Jizzed Out of Butthole
https://futurism.com/neoscope/doctors-rectourethral-fistula
A Rare Medical Complication Caused a Man to Ejaculate from His Anus
https://www.vice.com/en/article/wx5mdz/rectal-ejaculation-study
症例報告を共有するプラットフォーム・Cureus Journal of Medical Scienceに掲載された報告によると、33歳の男性は「5日間にわたる睾丸(こうがん)の痛み」を訴えて医師の診察を受けたとのこと。男性には違法薬物の使用歴があった他、過去2年間にわたって尿の中に空気や便が混ざる気尿・糞尿に加え、直腸からかなりの量の尿や精液が漏れ出す症状に悩まされていました。
男性のバイタルサインには問題がみられなかったものの、尿検査では尿路感染症の兆候が確認されたとのこと。その後のCT検査により、直腸と前立腺の間に「ガスが詰まった構造」が存在することが判明し、直腸と尿道をつなぐ穴である「直腸尿道瘻(ろう)」が形成されていることが明らかとなりました。以下の画像の矢印で示された部分が、ガスの詰まった直腸尿道瘻です。
男性の直腸と尿道は管状の穴によって接続されていたため、本来であれば尿道から出るはずの尿や精液が直腸に流れ出したり、直腸の便が尿道まで流れ込んだりしていました。直腸尿道瘻は非常にまれであるものの、クローン病や前立腺がんや直腸がん、結核、腹部の手術、直腸への外傷などによって、10万人に0.5人ほどの割合で発生することがあるとのこと。しかし、男性はこれまでに腹部の手術を受けたことはなく、原因となりそうな病気を患ったこともありませんでした。
さらなる調査により、男性が2年前にコカインとフェンサイクリジンの服用で3週間にわたる昏睡状態に陥った際、排尿のために尿道カテーテルを入れていたことが判明しました。当時のカテーテルは既に取り除かれていたものの、医師らはカテーテルによって生じた外傷が、直腸尿道瘻を形成した可能性があると指摘しています。
結局、直腸尿道瘻は外科手術によって閉鎖され、男性は無事に回復することができました。今回の症例を報告した医師らによると、尿道カテーテルによって直腸尿道瘻が生じた事例は非常にまれな上、精液が直腸まで漏れ出すという症状も珍しいそうです。
医師らは今回の症例から得られる結論として、自力で尿を排せつできない患者における尿道カテーテルの留置は重要なものの、その合併症にも注意を払うことが必要だと主張。尿路感染症や膀胱(ぼうこう)の損傷といった広く知られているものだけでなく、今回浮き彫りになった尿道の損傷や直腸尿道瘻といった潜在的なリスクについても考慮する必要があると述べました。
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