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IntelのCEOが数千億円規模の半導体工場建設への投資を世界各国の政府に要請している

by Web Summit

Intelのパット・ゲルシンガーCEOをはじめとする経営陣が、2021年7月にバイデン政権の幹部と会合を開き、数千億円規模の投資を要請したとWall Street Journalが報じています。また、アメリカのみならず、ゲルシンガーCEOは世界各地の政府指導者たちとも面会しているとのことです。

Intel CEO Pitches Pricey Chip Plants to Officials at Home and Abroad - WSJ
https://www.wsj.com/articles/intel-ceo-pitches-pricey-chip-plants-to-officials-at-home-and-abroad-11628933400

アメリカ議会では、半導体の生産・研究開発に政府が520億ドル(約5兆6800億円)を拠出する法案が検討されています。ゲルシンガーCEOはこの法案によるプログラムから、工場プロジェクトごとに30億ドル(約3200億円)の助成金を得ることを目指しているとのこと。


アメリカ企業であるIntelへアメリカ政府が助成金を出す案自体は、ドナルド・トランプ前大統領の時から検討されていました。しかし、バイデン大統領もIntelなどアメリカの半導体企業へのバックアップを承認し、法案はすでに2021年7月にアメリカ議会上院を通過しています。

半導体向け資金拠出、議会は8月までに行動を=米商務長官 | ロイター
https://jp.reuters.com/article/usa-semiconductors-commerce-idJPKCN2E500V


関係者によると、ゲルシンガーCEOは「Intelはチップ工場の建設を計画しており、これはアジアでのインセンティブによるチップ製造の一極集中の是正にもつながる」と主張しているとのこと。

by Fortune Brainstorm TECH

同時に、EUでも2021年3月に次世代デジタル産業の開発に1500億ドルを費やす計画を発表しています。これを受けてゲルシンガーCEOはドイツとベルギーにすぐに向かい、欧州委員会のティエリー・ブルトン委員相手に170億ユーロ(約2兆2000億円)規模の工場建設計画を提示し、投資と敷地の提供を要請しています。

Intelが2兆2000億円規模の工場建設への投資と敷地の提供をEU諸国に要請、半導体製造事業をヨーロッパで広く展開予定か - GIGAZINE


さらに、Intelは自動車や家電製品向けの半導体製造大手のGlobalFoundriesを買収する計画を模索中であることも報じられています。

Intelが半導体ファウンドリのGlobalFoundriesについて3兆円以上で買収を検討中との報道 - GIGAZINE


しかし、GlobalFoundriesのトム・コールフィールドCEOはジーナ・レモンド商務長官と会談し、「最先端の設計を追求している企業だけでなく、チップ企業全体を広く支援すべき」と、Intel以外の半導体企業にも手厚いサポートを行うように訴えています。コールフィールドCEOは「EUとアメリカは産業政策を改革していますが、この改革は我々半導体業界がずっと望んでいたからではなく、国際的な競争力を高めなければ必然的に敗北を喫することになるからだと思っています」とコメントしました。

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in メモ,   ハードウェア, Posted by log1i_yk

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