本体湾曲・ハの字型キー配置という超独特形状なロジクール製エルゴノミックキーボード「ERGO K860」レビュー
PC周辺機器を多数販売するロジクールから、ブランド初という人間工学に基づいたデザインのキーボード「ERGO K860」が、2021年8月19日に登場します。一見すると奇妙な本体のゆがみとパームレストが手の動きをサポートしているとのことで、実際に使い心地を試してみました。
ロジクールERGO K860ワイヤレススプリットキーボード
https://www.logicool.co.jp/ja-jp/products/keyboards/k860-split-ergonomic.920-010115.html
これが「ERGO K860」のパッケージ。
内容物は本体とUnifyingレシーバー、保証書と保証規定書です。
本体を真上から見るとこんな感じ。一般的なキーボードと違い、中央付近のキーが「ハの字」型に傾いて配置されています。
左手部分のキー配列がこんな感じで……
右手部分のキー配列がこんな感じ。
キー配列は一般的なQWERTY配列ですが、真ん中でハの字型に分かれているため「T」や「N」などの境目にあるキーが横長になっているのが特徴です。キーストロークは1.8mmで、反発は弱すぎないほどです。
パームレストはサラサラした布のような質感で、反発力は少し弱め。指で押すと数mm沈み込みます。
実際に手をのせてみるとこんな感じです。パームレストは手首がギュッと沈み込むようなものではありませんが、体重がかかる部分をやさしく支えてくれます。
このまま打鍵を行い、打鍵音を確かめてみました。打鍵音は以下の動画で確認可能です。
ロジクールのエルゴノミックキーボード「ERGO K860」の打鍵音はこんな感じ - YouTube
本体を真横から見るとこんな感じで……
パームレスト側から見るとこんな感じ。
これが本体裏面。すべり止めが6箇所、角度調節のためのティルトレッグが、パームレスト側の左右2箇所に配置されています。
ティルトレッグは「4度」用と……
「7度」用の2つがあり、必要に応じて使い分けることが可能です。
本体上部には左右スライド式の電源スイッチがあります。
裏面には電池カバーがあり……
取り外すと単4電池が2本入っていました。電池寿命は2年間です。なお、左側の穴はUnifyingレシーバーを入れるためのスロットです。
Unifyingレシーバーをはめてみるとこんな感じです。
本体横幅は45.6cm。
最も長い部分の長さは23.3cmで……
最も短い部分の長さは実測で約20cm。
高さは4.8cmです。なお、電池を含めた本体重量は実測で1074gです。
「ERGO K860」は最大3台の機器とペアリング可能。接続の切り替えは3つの「Easy-SwitchTMボタン」で行います。デフォルトでは「1」のボタンでペアリングの待機を行っているため、このままペアリング手順を踏みます。
機器とのペアリングにはUnifyingレシーバー、またはBluetoothを使用します。なお、簡易的なペアリング手順はパッケージ裏面に記載されています。
まずはUnifyingレシーバーを使ってPCへのペアリングを行います。最初に、PCのUSBポートにUnifyingレシーバーを挿します。
PC側ではUnifyingレシーバーは以下のように認識されます。
そして、「Fn」キーと「P」キーを同時に3秒以上押せばペアリング完了、手順はこれだけです。今回ペアリングされたのは「ERGO K860」とUnifyingレシーバーであるため、Unifyingレシーバーを別の機器に接続すれば、その機器ですぐさま「ERGO K860」の利用を開始することができます。
次は「Easy-SwitchTMボタン」の「2」を使い、PCにBluetoothでペアリングを行います。まずは「2」をLEDライトが点滅するまで数秒押し続けます。
接続したい機器側のBluetooth設定を開いて「ERGO K860」を選択し……
表示される6桁の数字を「ERGO K860」で入力し、Enterキーを入力すれば接続完了です。なお、同様の手順でAndroid・iOS端末にも接続できますが、PlayStation 4とPlayStation 5には接続できませんでした。複数の機器とペアリングした後は、機器に対応する数字の「Easy-SwitchTMボタン」を押すだけで簡単に接続する機器を切り替えることができます。
機器へ接続した後、「Logicool Options」という専用のソフトウェアを使用すれば、キーボードの細かな設定などが可能になります。実際に使ってみるため、まずは配布ページにアクセス。今回はWindows版を利用します。ページに表示された「ダウンロード(WINDOWS用)」をクリックすると、ファイルがダウンロードされます。
ダウンロードされたファイルをクリックするとインストール画面が立ちあがるので、「LOGICOOL OPTIONSのインストール」をクリック。
分析データの共有を求められますが、今回は「いいえ、共有しません」をクリック。この後すぐインストールが開始されます。
インストールが完了するとこの画面に遷移し、ログインまたはアカウントの作成を求められますが、今回はアカウントは作成しないので右上の×マークをクリック。
「Logicool Options」がペアリングした「ERGO K860」を認識しています。このまま「続行」をクリックすると「ERGO K860」の簡単なチュートリアルが表示されます。
チュートリアルの表示が終了したら、「OPTIONSに戻る」をクリックします。
「Logicool Options」のホーム画面はこんな感じ。下部には接続状況と電池残量が表示されています。
白枠で囲われた「F1」から「F12」、「print screen」、「電卓」、「アプリケーションメニュー」、「ロック」キーには、それぞれ別のキーや機能を割り当てることができます。例えば「電卓」のキー部分をクリックすると、こんな感じに「電卓」キーに割り当てられる機能がずらっと表示されます。
「キーストロークの割当」をクリックして、「(ここをクリック)」をクリックすると、複数のキーを組み合わせたショートカットを割り当てることもできます。
ホーム画面から「増加」をクリックすると、「Num Lock」「Caps Lock」「Scroll Lock」「挿入」「Windows/スタート」のキーをそれぞれ無効化することも可能です。
全体的な使用感としては、一般的なキーボードに比べて確かに「手が疲れにくい」という感想を抱きます。パームレストがあることはもちろん、ハの字型に配置されたキーボードのおかげで指先から肘までのラインを自然な形で伸ばすことができるので、長時間使ったあとに手首に疲労がたまりにくいのがポイント。独特の形にさえなれてしまえば、普段使用のキーボードとして存分に機能を発揮できるのではと感じました。
「ERGO K860」のロジクールオンラインストア価格は税込1万6940円で、2021年8月19日に発売予定。なお、商品ページから先行予約が可能です。
ロジクールERGO K860ワイヤレススプリットキーボード
https://www.logicool.co.jp/ja-jp/products/keyboards/k860-split-ergonomic.920-010115.html
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