Googleが留学生の個人情報&財務情報を移民・関税執行局(ICE)に提供していたことが明らかに、異議申し立てができないよう召喚状に関する通知もなし

Googleが学生ジャーナリストの個人情報および財務情報を移民の取り締まりを行うアメリカ合衆国移民・関税執行局(ICE)に送信していたことが、The Interceptの報道により明らかになりました。
Google Fulfilled ICE Subpoena Demanding Student Journalist Credit Card Number
https://theintercept.com/2026/02/10/google-ice-subpoena-student-journalist/
Google sent personal and financial information of student journalist to ICE | TechCrunch
https://techcrunch.com/2026/02/10/google-sent-personal-and-financial-information-of-student-journalist-to-ice/
2024年、ニューヨークのコーネル大学に在学していたイギリス人の学生ジャーナリストであるアマンドラ・トーマス=ジョンソン氏は、コーネル大学主催の就職フェアで、イスラエルに武器を供給している企業に対する抗議活動(新パレスチナ抗議活動)に参加しました。報道によると、ジョンソン氏が抗議活動に参加したのはわずか5分のことだったそうですが、抗議への参加を理由にコーネル大学は同氏のキャンパスへの立ち入りを禁止します。

その後、ドナルド・トランプ氏が大統領に就任し、パレスチナ人を支持する抗議活動を行う学生をターゲットとした一連の大統領令を発令。これ以降、ICE職員は合法的にアメリカに滞在しているはずの親パレスチナ派の学生を拘束し、国外追放し始めました。この動きを受け、ジョンソン氏は友人のモモドゥ・タール氏と共にアメリカを離れたそうです。
2025年4月、Googleはジョンソン氏に対して「個人情報を国土安全保障省に共有した」という通知をメールで送信します。これについては既に報じられていたのですが、新たにGoogleが国土安全保障省に提供した個人情報がジョンソン氏のIPアドレス、電話番号、氏名、住所、クレジットカード番号、銀行口座番号などであることが明らかになりました。
ジョンソン氏はこの件について、「GoogleとMetaがモモドゥに送った召喚状に関する通知を既に見ていましたし、彼が弁護士と連絡を取り、弁護士が異議申し立てに成功(情報開示を拒否することに成功)したことも知っていました。しかし、私にはその機会がなかったことに、とても驚きました」と語り、召喚状に対して異議申し立てを行う暇もなかったと説明しています。

ICEがGoogleに送付した召喚状には、アメリカの移民法の執行に関する調査または照会に関連して個人情報が必要であるという点以外、何の根拠も示されていなかったそうです。また、ICEは召喚状の中で「この召喚状の存在を無期限に開示しないように」とGoogle側に求めていたことも明らかになっています。Googleがこの指示に従ったため、ジョンソン氏は召喚状の存在を知ることができず、異議申し立てを行うこともできなかったというわけ。
ジョンソン氏はICEが自身を追跡・拘留するために、Googleに個人情報を提供するよう要求したと考えています。ただし、ジョンソン氏は当時すでにスイスのジュネーブに逃亡しており、記事作成時点ではセネガルのダカールにいるそうです。
ジョンソン氏の代理人を務める電子フロンティア財団およびアメリカ自由人権協会は、Google・Amazon・Apple・Discord・Meta・Microsoft・Redditといったテクノロジー企業に対し、国土安全保障省から同様の召喚状が送付された場合、裁判所の介入なしに抵抗することを求める書簡を送付しています。また、召喚状に応じる前にユーザーに可能な限り早く通知し、異議申し立ての機会を与えること、そして召喚状が発行されたことを対象者に通知することを妨げる命令に抵抗するよう求めました。
Open Letter to Tech Companies: Protect Your Users From Lawless DHS Subpoenas | Electronic Frontier Foundation
https://www.eff.org/deeplinks/2026/02/open-letter-tech-companies-protect-your-users-lawless-dhs-subpoenas

公開書簡では、ジョンソン氏のケースだけでなく、他の「テクノロジー企業が国土安全保障省にユーザーの個人情報を提供した事例」についても言及しています。
カルドーゾ法科大学院の教授でアメリカ自由人権協会の移民権利プロジェクトで弁護士を務めたこともあるリンゼイ・ナッシュ氏は、Googleが事前通知なしにICEの召喚状に応じたことについて、「問題は、個人情報が危険にさらされ、プライバシーが侵害されている可能性のある人が、その潜在的にプライベートな情報の開示に対して異議を申し立てることができないことです」と指摘。
The Interceptは「テクノロジー企業のデータ共有慣行は、主にメールを含むデジタル通信のプライバシーを保護する保存通信法と、不公正または欺瞞的な取引慣行を禁止する連邦取引委員会法第5条によって規制されている」と指摘しました。
ワシントン大学セントルイス校の法学教授であるニール・リチャーズ氏は、「連邦法と各州法のいずれにおいても、消費者を欺くことはできません」「データの取り扱いに関して重大な虚偽表示をした場合、それは欺瞞的な商行為にあたります」と言及。さらに、企業が消費者の情報を収集・共有する方法を明確に伝えているかどうかは、何十年にもわたって訴訟の対象になってきたと指摘しています。

Googleは過去10年間で政府機関からジョンソン氏の一件のように「特定ユーザーの個人情報の提供」を何度も要請されてきたそうです。このような要請は過去5年間で急増しているそうですが、Googleがこれらの要請があった旨をユーザーに正しく通知していたのか否かは不明です。
これについて、リチャーズ氏は「政府機関が国民のデジタルデータにアクセスする前に、より高い基準を義務付けるよう議会に保存通信法の改正を求めています」と語りました。また、「大手テック企業のリーダーたちが大統領就任式の壇上に立ってから12カ月が経ちましたが、私たちが目にしたのは、大手テック企業が政府や国家権力に対してはるかに友好的になっているということです」とも語っています。
なお、ジョンソン氏は「ジャーナリストとして奇妙なのは、物事を外側から見ることにあまりにも慣れてしまっていることです。政府とビックテックが私たちのことをあまりにも多く知り、追跡し、投獄し、様々な方法で破壊することができる状況下で、抵抗とはどのようなものなのか、私たちは真剣に考える必要があります」と語りました。
・関連記事
司法省がアプリストアからICE職員追跡アプリを削除するよう圧力をかけた疑いで新たな調査に直面 - GIGAZINE
市民がSignalチャットでICEを追跡している件についてFBIが調査を開始 - GIGAZINE
ICEが襲撃対象地域を探すために使っているPalantir製アプリ「ELITE」とは? - GIGAZINE
強制送還への不安が高まるアメリカの移民の間で「当局による移民取り締まりを警告するアプリ」が人気に - GIGAZINE
カナダからアメリカへ行って突然2週間も拘留された実録体験談 - GIGAZINE
アメリカへの移住希望者はSNSのアカウントを政府に申告することが義務付けられる可能性 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in ネットサービス, Posted by logu_ii
You can read the machine translated English article Google apparently provided personal and ….







