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中国がフードデリバリーサービスの配達員保護のために法整備、フードデリバリーサービスの株価は急落


中国がフードデリバリーサービスの配達員の基本的な労働権を保護するため、最低限収入・労働安全・食品安全・適切な労働環境などを定める新ガイドラインを制定しました。これを受けて中国のフードデリバリーサービス大手・美団の株価が一時15%下落するなどの急変動を見せました。

China moves to protect food delivery drivers from digital exploitation, knocking stocks such as services giant Meituan | South China Morning Post
https://www.scmp.com/tech/big-tech/article/3142588/china-moves-protect-food-delivery-drivers-digital-exploitation

Meituan Stock Dives 15% After China Issues Food Platform Curbs - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-07-26/meituan-dives-15-after-china-issues-food-platform-curbs

現地時間2021年7月26日、中国の規制当局である国家市場監督管理総局を含む7つの政府機関がフードデリバリーサービス配達員の基本的な労働権を保護する新たなガイドラインを公開しました。香港の日刊英字紙South China Morning Postによると、このガイドラインは「ギグ・エコノミーの雇用権について適切な労働者保護措置が存在しない」という配達員からの声を受けて制定されたもので、フードデリバリーサービス以外の配達員も対象とのこと。

同紙によると、新たなガイドラインは以下の内容を定めています。

・配達員に対して当該地域における最低賃金を超える収入を保障する。
・配達員のパフォーマンスを評価する際に最も厳しいアルゴリズムを用いる代わりに、余裕のある配達期限を定めてくれるアルゴリズムを用いる。
・配達員が事故や病気などをカバーする社会保険や商業保険に加入できるようにする。
・プラットフォーム側で組合組織を構築し、労働権の交渉に参加できるように配達員に積極的な参加を促す。

このほかにも、当局は安全性向上のため、配達員の休憩所や食品回収用のスマートキャビネット、スマートヘルメットを配備して配達員の一般的な労働条件を改善するように求めています。


近年は中国の大手フードデリバリーサービスである美団や餓了麼(Ele.me)などの労働環境が問題視されており、美団については2021年4月には北京市人事社会保障局が12時間のシフトでわずか41元(約700円)しか稼げないことを示すビデオをSNS上で公開。同社の長時間労働と低賃金はプラットフォームの注文割り当てメカニズムに問題があるとして当局が独占的慣行の疑いで捜査を行っています

今回のガイドライン制定を受け、美団の株価は一時15%下落し、2021年2月のピーク時から50%以上も下落しました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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