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「AppleとGoogleのプリインストールアプリが競争を阻害している」とのFacebookの資金による調査結果が公開


スマートフォンに搭載されるiOSやAndroidなどのモバイルOSには、OSを開発したAppleやGoogleの自社製アプリが多数プリインストールされています。新たに、Facebookが資金提供を行った調査結果が公開され、「iOSやAndroidで使用されるアプリの多くはAppleやGoogleの自社製アプリである」ことが示されました。

Apple and Google crowd out the competition with default apps - The Verge
https://www.theverge.com/2021/7/7/22549338/apple-google-apps-comscore-study-facebook

近年では、AppleやGoogleをはじめとするテクノロジー企業の独占的支配を規制する動きが強まっており、アメリカでは独占禁止法を強化する新たな法案が提出されています。

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この法案を起草した反トラスト小委員会のデービッド・シシリーニ委員長は、「自社製アプリのプリインストールを禁止する」との意向を示しています。これにより、プラットフォーム側が自社製アプリをプリインストールする代わりに、スマートフォンのセットアップ時に「代替アプリの選択肢」の提供が義務づけられる可能性があるとのこと。

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モバイルOSのメーカーがアプリやサービスをプリインストールする慣行については、競合他社との競争を阻害するものであり、独占的で不公平だとの声が挙がっています。そこでFacebookは、アメリカのデジタル市場分析会社であるコムスコアに資金提供を行い、プリインストールされたアプリがエコシステムの競争力に及ぼす影響についての調査を依頼しました。

AppleとGoogleは自社製アプリのユーザー数を開示していないため、サードパーティーのアプリと比較してどれほど人気なのかを測定するのは困難だったとのこと。コムスコアは2020年12月、「先月使ったモバイルOSのデフォルトアプリ」を尋ねる調査を行い、その結果とアプリやウェブサイトの使用に関する定期調査データを組み合わせて分析し、各モバイルOSで頻繁に使われているトップ20のアプリを見つけました。

以下のグラフが、iOSとAndroidにおける月間アクティブユーザー数トップ20のアプリを上位から順に並べたもの。棒グラフはアプリのメーカーによって色分けされており、灰色がApple、オレンジ色がGoogle、水色がFacebook、紫色がSamsung、黄色がAmazon、鮮やかな青色がPandora(ストリーミングアプリ)、彩度の低い青色がウォルマートを示しています。iOSではトップ20のうち75%、Androidでは60%が自社製アプリで占められており、いずれもトップ4は自社製アプリであることがわかります。また、FacebookはiOSのトップ20に2つ、Androidでは3つランクインしていました。


The Vergeはこの結果について、通話・天気・写真・時計といった基本的なアプリはプリインストールされたものが優勢であり、競合が入り込む余地が乏しいことが示唆されていると述べています。一方、プリインストールされたアプリが独占的に勝利を収めるわけではなく、マップApple Musicはランキング上位に載っておらず、iOSでもメールよりGmailの方が上位に来ていると指摘しています。

Appleの広報担当者は今回の調査結果について、「Facebookにより資金提供された2020年12月からの調査は、App Storeでの競争力がほとんどないという誤った印象を与えるため、あえて狭く調整されました。実際のところ、サードパーティーアプリは全てのカテゴリーでAppleのアプリと競争しており、大きな成功を収めています」とThe Vergeにコメント。今回の調査方法には多くの点で深刻な欠陥があり、2021年4月にコムスコア自らが発表した調査結果と矛盾していると反論しました。

これに対しThe Vergeは、コムスコアが4月に行った調査結果はFacebookに委託された調査とは違い、プリインストールされた全てのアプリに焦点を当てたわけではないと指摘。その一方で、確かにコムスコアがFacebookの資金提供を受けて行った調査には「癖」があると認めており、SafariやChromeといったブラウザアプリや、SiriなどのOSに組み込まれた機能が含まれていないほか、Androidスマートフォンのメーカーについてのデータがないと述べています。


それでもThe Vergeは、モバイルOSのメーカーがデバイスで使用されるアプリに対する強大な力を持っていることが、今回のレポートで示されたと主張しています。「(アプリの)ゲートキーパーとして機能するのはアプリストアだけでなく、スマートフォンそれ自体もゲートキーパーとなっています」と述べました。

なお、Googleはコムスコアの調査結果について、The Vergeのコメント要請に応じなかったとのことです。

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in モバイル,   ソフトウェア, Posted by log1h_ik

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