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警察犬として配備された四足歩行ロボット「Spot」に市民から「税金の無駄遣い」「プライバシー侵害」と非難が集中

by Web Summit

ボストン・ダイナミクスが販売する四足歩行ロボット「Spot」が、ニューヨーク・マンハッタンの公営住宅で発生した立てこもり事件に投入されました。現場に登場したSpotに対し、市民から激しい反発の声が上がったと伝えられています。

N.Y.P.D.’s Robot Dog Returns to Work, Touching Off a Backlash - The New York Times
https://www.nytimes.com/2021/04/14/nyregion/robot-dog-nypd.html

NYPD Deploys "Creepy" New Robot Dog In Manhattan Public Housing Complex - Gothamist
https://gothamist.com/news/nypd-deploys-alarming-robot-dog-manhattan-public-housing-complex

現地時間2021年4月13日、マンハッタンの東28番街に位置する公営住宅で立てこもり事件が発生しました。犯人の男は、付き合っている女性とその赤ちゃんを人質に取ってドアにバリケードを構築し、アパートの一室に立てこもりました。犯人は事件当時、銃器を所持していたことも明らかになっています。

この一件に対し、ニューヨーク市警察(NYPD)は人間の警察官に加え、四足歩行ロボット「Spot」を投入したことが話題を呼んでいます。以下が、事件解決直後の映像です。


公営住宅の玄関口から連行されていく犯人の男。報道によると、男は警察の説得に応じて立てこもりをやめましたが、銃器所持の容疑で逮捕されています。


少し遅れて、Spotが登場。その後ろには、コントローラー型の操縦器を握る警察官の姿も見えます。


歩いて行くSpotに対し、女性が「I've never seen nothing like this before in my life(こんなものは今まで見たことがない)」とつぶやく声も映像に含まれています。


2020年10月以降、NYPDは少数犯による犯罪の現場や人質事件の現場でSpotを運用しています。しかし、Spotは7万4500ドル(約810万円)という定価に加えて、録画機能付きのカメラが搭載されていることから、「公金の無駄遣い」「プライバシーを侵害している」という声が上がっています。

さらに、NYPDの公式発表によると、今回の一件でSpotは「スタンバイ状態にあったが、実際には用いられることはなかった」とのこと。こうした報告は「公金の無駄遣い」論議に拍車をかけており、監視技術に対して警鐘を鳴らす活動を行う市民団体Surveillance Technology Oversight Projectの創設者であるAlbert FoxCahn氏は、「実際の使用事例を調べると、『派手なおもちゃ』と言えます」と一言。下院に所属するジャマール・ボウマン議員は「議員として一生懸命やっていますが、有給休暇も取得できなければ、妥当な価格の保育所に子どもを入れることもできません。我々の税金は、このようなロボット犬に費やされているのでしょうか?」とTwitter上で非難しています。


ニューヨークのビル・デブラシオ市長は一連の報道を受け、「何らかの形で人心に不安を与えているというのであれば、方法論を見直すべきだと私も思っています」とコメントし、この問題について同市の警察長官と話し合うと述べました。

アメリカ大手紙のThe New York Timesは2020年に発生したジョージ・フロイド氏の死亡事件以降、警察に対して監視技術に関する情報公開を求める声や予算を減らすべきという声が強まっていると指摘し、こうした声が今回の一件でさらに強まるだろうと報じています。

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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