Googleマップに自動交通手段設定・天気予報・屋内ライブビューなどの新機能が追加されると発表
GoogleマップにAIを活用した優先交通手段の自動設定やマップ上から見る天気予報、屋内ライブビューなどの新機能がまもなく追加されると発表されました。
Redefining what a map can be with new information and AI
https://blog.google/products/maps/redefining-what-map-can-be-new-information-and-ai/
Google is making some big upgrades to directions in Google Maps - The Verge
https://www.theverge.com/2021/3/30/22357528/google-maps-directions-indoor-ar-live-view-fuel-efficient-weather-air-quality-layer
Google Maps gets AR indoor navigation, new eco-friendly route options | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2021/03/google-maps-gets-ar-indoor-navigation-new-eco-friendly-route-options/
現地時間2021年3月30日、Googleが「2021年中に機械学習とAIを活用した新機能を100種以上Googleマップに追加する」と発表しました。この100種以上追加される新機能の先駆けとなるのが、優先交通手段の自動設定や天気予報機能です。
◆優先交通手段の自動設定
Googleマップで目的地までの経路を検索する際、これまでは「車」「公共交通機関」「徒歩」などの選択肢が異なるタブで表示されていました。Googleはこの仕様を改め、全ての交通手段を同一のタブで比較できるようにします。
さらに、「優先的に表示する交通手段」も選択可能。例えば車を所有していない場合、車を優先交通手段から外しておけば、経路表示の際に車での移動を非表示にできます。
Googleによると、高度な機械学習を活用することで、優先交通手段が自動で設定されるようになります。例えば、普段からの移動に自転車を使っている場合は自転車による経路が多めに表示されるようになり、東京などの地下鉄の利用率が高い地域においては地下鉄による経路が優先的に表示されるようになるとのことです。
◆屋内ライブビュー
2019年に登場した、現実世界の映像内に目的地の方角・距離をAR表示する「ライブビュー」機能が進化し、屋内でも利用になると発表されました。
この屋内版ライブビューが一目で分かる画像が以下。「空港内で2階への下り階段を探している」という状況で屋内版ライブビューを使用しているという例です。「2階への下り階段」と検索してライブビューを使用すると、画面内に「This way(こちらです)」というポップアップが出現。
このポップアップに従って体の向きを変えると、「Go down one level(このエスカレーターで1階分降りてください)」というAR表示を発見。
このAR表示はさらに変化して、「エスカレーターで降りる」という動作を意図する下向きの矢印に。どういった行動を取ればいいのか、視覚的にわかりやすく教えてくれます。
屋内ライブビューはシカゴ・ロングアイランド・ロサンゼルス・ニューアーク・サンフランシスコ・サンノゼ・シアトルなどのアメリカの大都市圏で利用可能で、2021年上半期中に東京とチューリッヒの一部の空港やショッピングモール、乗換駅で利用可能となる予定です。
◆天気予報・大気汚染状況
新たにGoogleマップに「気象レイヤー」が追加され、マップ上から天気予報・大気汚染状況が確認できるようになります。
天気予報はこんな感じで、指定した地点における現在の気象情報や天気予報が表示されます。
大気汚染状況は、指定した地点における空気の汚染状況をアメリカの空気質指数に従って視覚的に表示してくれます。
◆燃費の良い移動経路の表示
Googleはアメリカエネルギー省の国立再生可能エネルギー研究所と提携し、道路の傾斜や交通渋滞などの要因から燃料消費量を最適化する経路モデルの開発を進めており、Googleマップは「ほとんど到着時間に差がない場合、純粋な意味での『最速』ではなく、最も燃料消費量が少ない経路を優先する」ようになるとのこと。到着時間に大幅な差がある場合は、経路選択時に「最速の経路に比べると、この経路はCO2を~%分削減できます」という表示が出るようになります。
また、ディーゼル車などのCO2排出量の多い車種を制限している区域では、アラートを表示するようにもなるとのこと。
この燃費を考慮した経路機能は、2021年内に追加される予定です。
◆カーブサイドピックアップの最適化
2020年に発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって、商品を注文後に店舗の駐車場に行くと店員が車のトランクに商品を積み込んでくれる「カーブサイドピックアップ」の需要が増加しています。Googleは、この需要増を受けて、Googleマップ上からカーブサイドピックアップの注文を行える機能を開発します。
この機能では、カーブサイドピックアップを行ってくれるストアや、利用料金、最低利用可能額などを表示することで、シームレスかつ非接触な商品受け取りを実現するとのことです。
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