Chrome OSが誕生10周年に大型アップデート、Androidスマートフォンを直接制御できる「スマートフォンハブ」などが搭載
Googleが、2011年のChrome OSリリースから10周年を記念して、大型アップデートとなる「M89」をリリースしました。この特別アップデートで、Androidスマートフォンを直接制御できるようになる「スマートフォンハブ」など、さまざまな新機能がChrome OSに搭載されます。
Chromebooks announces new features for 10th birthday
https://blog.google/products/chromebooks/chromebook-turns-10-new-features/
自動更新で新機能を提供 - Google Chromebooks
https://www.google.com/chromebook/whatsnew/
Google links Android phones to Chromebooks with new Phone Hub feature - The Verge
https://www.theverge.com/2021/3/9/22321624/google-chrome-os-new-features-phone-hub-nearby-share-chromebooks
Googleは「ChromebookなどのChromeOSデバイスは、仕事の効率化からリラックスした時間を過ごすための娯楽まで、あらゆることを実現しています。しかし、私たちはChromebookを使用している何百万人もの人々に、パワフルでシンプルなコンピューティング体験を提供するために、さらに多くのことをしたいと考えています。私たちは、Chromebookの10周年を記念し、私たちのビジョンを実現するための新機能を多数搭載します」とコメントし、以下の新機能を発表しました。
・スマートフォンハブ
ChromeOSで使っているものと同じGoogleアカウントでログインしているAndroidスマートフォンの機能を、Chromebookから直接制御できる新機能が「スマートフォンハブ」です。
スマートフォンハブによって、ChromebookからAndroidスマートフォンの通信状況やバッテリー残量を確認したり、スマートフォンに届いたメッセージへの返信をChromebookから行ったり、マナーモードのオン・オフを切り替えたり、スマートフォンのChromeで閲覧していたタブをそのままChromebookからも確認できるようになったりといったことが可能になります。
さらに、AndroidスマートフォンがWi-Fiネットワークに接続している場合、Chromebookにも資格情報が共有され、いちいちWi-Fiの接続設定を行わなくてもよくなるとのこと。
Googleは「スマートフォンハブは、Googleの有用性をより多くのデバイスに提供するための作業のほんの始まりに過ぎません」とコメントしています。
・Nearby Shareの対応
Nearby ShareはいわばAndroid版AirDropという機能で、Wi-FiやBlutoothを利用してAndroid端末間でファイル共有を行う機能です。M89アップデートで、ChromebookもNearby Shareに対応します。Chromebook同士、あるいはChromebookとAndroidスマートフォン間でファイル共有が簡単にできるようになります。
・スクリーンキャプチャツールの追加
キーボードショートカットを使わず、スクリーンショットを正確に撮影できるツールがChromeOSに追加されます。
・トート
「トート」はダウンロードファイルやスクリーンキャプチャが自動でストックされる新しいファイル領域で、ローカルに保存・追加したファイルをすぐに開くことが可能になります。また、M89アップデートによって、クリップボードへのコピーが最大5つまで可能になります。
さらに、選択した単語を右クリックするだけで翻訳や単位変換などを自動で行えるクイックアンサー機能など、テキスト関連の機能が強化されます。そして、ワークスペースをグループ分けして切り替える「デスク」機能も追加されます。
ほかにも、ロック画面のカスタマイズ性向上やテキストの読み上げをしてくれるSelect-to-Speakの強化、組込みアプリのアイコンの刷新などもM89アップデートで行われるとのことです。
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