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Google検索がオーストラリアで停止する可能性を受けてMicrosoftが「Bingを成長させる準備はできている」と首相と対話


Google検索がオーストラリアから撤退する可能性を受けて、Google検索から大きく差をつけられた2番手の検索エンジン「Microsoft Bing」を開発するMicrosoftのサティア・ナデラCEOが、「Bingを成長させる準備はできている」とオーストラリア首相に話したことがわかりました。

As Google eyes Australia exit, Microsoft talks Bing with PM | Reuters
https://www.reuters.com/article/us-australia-media-microsoft-idUSKBN2A118A

Microsoft's Bing ready to step in if Google pulls search from Australia, minister says | Technology | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2021/feb/01/microsofts-bing-ready-to-step-in-if-google-pulls-search-from-australia-minister-says


GoogleやFacebookはメディアの公開したニュースを収集・配信し、不当に利益を得ているという指摘から、オーストラリアはGoogle・Facebookがニュース配信で得た利益を分配するようにメディアが交渉できるようにする「ニュースメディア交渉法」の可決を目指しています。新法の設立により、Googleはユーザーデータをメディアに渡す必要が生まれる可能性があるため、Googleは2020年の段階でオーストラリアのGoogle検索に「Googleの使い方が危険にさらされている」というポップアップを表示しており……

Google検索に「Googleの使い方が危険にさらされている」というポップアップが出るように - GIGAZINE


2021年1月22日には、コンテンツ使用料支払いを法律で義務づける場合、オーストラリアでの検索サービスを停止する意向であると明らかにしました。

グーグル、豪で記事対価支払い義務付けなら検索サービス停止へ | ロイター
https://jp.reuters.com/article/australia-media-google-idJPKBN29R0JG


このような流れの中で、検索サービス「Bing」を提供するMicrosoftのサティア・ナデラCEOは、オーストラリアのスコット・モリソン首相と話し、「Microsoftは検索ツールとして今のところ2番手であるBingを成長させる準備ができている」と語ったとのこと。オーストラリアでは、検索エンジン利用のうち95%をGoogle検索が占めており、シェア3.5%のBingは大きく差を離されていますが、モリソン首相は「サティアと話した時、Microsoftには自信がありました」とコメント。また「我々はただ、現実世界と同様に、デジタル世界にもルールを作りたいだけです」ともモリソン首相は述べています。

Microsoftの広報担当者はナデラCEOとモリソン首相の間で会話があったことを認めていますが、法制定には関わっていないとして、会話の内容についてのコメントは拒否。「私たちは民主主義における活気あるメディアの存在や、公益であるジャーナリズムの重要性を認識しています。また、メディアが何年ものあいだ、ビジネスモデルや消費者の好みといった点で大きな課題に面してきたことについても認識しています」と広報担当者は述べました。

なお、この件に関してGoogleはコメントを控えていますが、「オーストラリアのニュースメディア交渉法とGoogleの最新情報」というブログの中で「検索結果に表示されたある種のビジネスへの支払いが行われるというのであれば、他も同様になるはずです。この道をたどると、Googleを含めた全ての検索エンジンがビジネスモデルを破壊されることになります。検索エンジンが表示されたリンクに対して支払いを行うのであれば、表示されるリンク全てにも値札が貼られるのでしょうか?」とつづりました

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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