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気温マイナス50度という極寒の地で去年の夏から火災が続く、雪の下から煙が立ち上るムービーも


ロシアの北東部に位置するサハ共和国は土壌の多くが永久凍土という極寒の地であり、人間が居住する世界で最も寒い場所の一つでもあります。そんなサハ共和国では2021年1月、気温がマイナス50度近くを記録しているにもかかわらず、2020年の夏から続く森林火災が依然として続いていることが報じられました。

Peat fires continue to burn at air temperature of -50C in northeastern Yakutia
https://siberiantimes.com/other/others/news/peat-fires-continue-to-burn-at-air-temperature-of-50c-in-northeastern-yakutia/

サハ共和国の首都であるヤクーツクは人口21万人が暮らす都市でありながら、厳冬期には気温がマイナス50度を下回ることもあります。日本気象協会の公式メディアであるtenki.jpの予報を見ると、2021年1月28日の最高気温はマイナス42度、最低気温はマイナス54度。その後もたびたび最低気温がマイナス50度を下回る日が続くなど、厳しい寒さが続いています。


そんなヤクーツクから北東へ400km離れたトムポンスキー地区サイディ村で、気温がマイナス50度を記録しているにもかかわらず火災が起きている様子が撮影されました。地元の住民であるIvan Zakharov氏が1月23日に撮影した火災のムービーが以下。

Zombie fire in Yakutia - YouTube


ムービーでは、雪景色の中にもうもうと煙が立ちこめる様子が捉えられています。


煙は雪に埋もれた地面の隙間から立ち上っており、雪の下で火災が起きていることがわかります。Zakharov氏が「It's January 2021, and it's still burning(今は2021年1月で、まだ燃えています)」とつぶやいているのは、2020年夏に同じヤクーツク近郊で起きた森林火災を念頭に置いたもの。この火災は冬になって発生したものではなく、去年の夏に起きた火災が継続しているものとみられています。


周囲は一面の雪景色に覆われており、とても火災が続きそうな環境ではありませんが……


土壌に含まれている泥炭が燃料となって燃え続けているに違いないとZakharov氏は指摘。泥炭は比較的炭化度が少ない石炭の一種であり、泥のような状態で土壌に蓄積されています。


煙の量はかなり多く、風下の方は見通しが悪くなっていました。


また、地元の新聞社であるTomponsky Vestnik newspaperが共有した、2020年11月に撮影されたムービーがこれ。

Zombie Fire Yakutia - YouTube


ムービーを見ると、雪原のあちこちで煙が立ち上る様子がわかります。


遠くの方にも複数の煙が確認できます。


なお、今回撮影された火災の原因とみられる2020年の夏に発生した火災について、ドイツの公共放送であるDeutsche Welleが報じた際のムービーがこれ。

Massive wildfires in Siberia fueled by record heat | DW News - YouTube


大地を覆う雲のように見えるのは、全て森林火災による煙です。


夏場は積雪がないため、燃えている地面がよく見えます。


激しい炎が燃えさかる光景も。


当局が消火作業を行ったものの冬までに全てを鎮火させることはできず、気温がマイナス50度になっても雪の下で燃え続けているとのことです。

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in 動画, Posted by log1h_ik

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