3カ月間消息不明だったアリババ創業者のジャック・マー氏がオンライン式典に登場
by Paul Kagame
2020年11月以来公の場から姿を消し、中国共産党による粛正疑惑もささやかれていたアリババグループ創業者の馬雲(ジャック・マー)氏が2021年1月20日に行われたオンライン式典に出席しました。式典の中でマー氏は3カ月間の失踪に触れませんでしたが、アリババグループの株価は急騰を見せています。
Jack Ma Emerges for First Time Since Ant, Alibaba Crackdown - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-01-20/jack-ma-emerges-for-first-time-since-crackdown-on-ant-alibaba
Alibaba's Jack Ma makes first public appearance in three months | Reuters
https://www.reuters.com/article/us-china-alibaba-jack-ma-idUSKBN29P0CA
Jack's back: Chinese e-tycoon ends silence with online video
https://apnews.com/article/jack-ma-appears-online-video-e5e7ed515558ff67e827bba48022fcce
マー氏の失踪説がささやかれ出したのは2021年1月初頭頃。マー氏は2020年11月に突如として出演が予定されていたテレビ番組の最終回の収録を欠席して以降、公の場から姿を消していました、公式Twitterアカウントも2020年10月10日の投稿を最後に更新が行われておらず、マー氏は消息不明の状況でした。
アリババ創業者のジャック・マー氏が2カ月以上も公の場から姿を消す、中国当局が関与しているとの推測も - GIGAZINE
マー氏は姿を消す直前に、「中国国内の金融規制が技術革新を阻害しており、経済成長のために改革が必要だ」と金融関係の大物や政府の要人が出席する会合の中で中国当局を公然と非難したことから、「マー氏の失踪は中国当局によるもの」という説も浮上。この発言がアリババ傘下で電子決済サービス「アリペイ」を運営するアントグループのIPO取りやめの引き金になったとされたことから、マー氏は舌禍により姿を消したとも報じられていました。
しかし、2021年1月20日にマー氏は約3カ月間の沈黙を破り、自身が資金を提供する慈善団体「馬雲公益基金会」が開催する農村部の教師向けのオンライン式典に出席。約50秒という短い時間ながら自ら姿を見せ、1月10日に馬雲公益基金会の支援を受けた学校を訪問した様子を公開しました。
Ma, who used to be an English teacher and founder of #Alibaba, also gives wishes to village teachers via a video on Wednesday, saying usually the activity is held in Sanya in southern Hainan but this year, due to #Covid19 it has to be done via video conference. pic.twitter.com/yfi7oPB5Sb
— Qingqing_Chen (@qingqingparis) January 20, 2021
マー氏はムービーの中で今回の失踪問題について触れず、教育に関する慈善活動について主に言及。アリババグループ創業以前に英語教師として活動していた経歴から、同基金会の賞を受賞した教師100名に対し、「今後は慈善活動により多くを注力する」という意向を語っています。また、このムービーの信憑性について、アリババグループは本物であると認めたとのこと。
マー氏が公の場に再び姿を見せたという報は投資家に対する好材料となったようで、アリババの株価は香港市場で8.5%、アメリカ市場で5%という急騰を見せています。
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