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Apple純正のワイヤレスヘッドホン「AirPods Max」をバラバラ分解、ソニーやBoseのヘッドホンが「おもちゃのよう」


2020年12月15日に発売されたApple純正のワイヤレスヘッドホン「AirPods Max」を、修理業者のiFixitがバラバラに分解して内部構造を徹底的に調査しています。AppleのワイヤレスイヤホンであるAirPodsは修理が難しいことで知られていますが、AirPods Maxは驚くほど修理しやすい構造になっているとのことです。

AirPods Max Teardown - iFixit
https://www.ifixit.com/Teardown/AirPods+Max+Teardown/139369

AirPods Max teardown makes Sony and Bose headphones look ‘like toys’ - The Verge
https://www.theverge.com/circuitbreaker/2021/1/19/22238632/ifixit-airpod-max-teardown-repair-screws-adhesive-sony-bose-headphones

AirPods Maxのイヤークッション部分はメッシュ生地に覆われており、本体に磁石で取り付けることが可能です。イヤークッションは直接耳や顔に接するため、他のパーツよりも交換頻度が高くなることが予想されるため、磁石での取り付けはメンテナンス性を上げる役にも立っています。


また、AirPods Maxは内部構造に接着剤ではなくネジを多数使用しているため、パーツ交換などの修理がより手軽になっています。


iFixitはアルミニウムカップとヘッドバンド部分をつなぐジョイント構造を特に気に入っており、「イヤーカップを分解しなくても、SIMカードを取り外す道具やペーパークリップを使えばヘッドバンド部分を取り外すことができます」と記しました。また、iFixitはこのジョイント部分を「おそらくAirPods Maxの中で最も手の込んだ部分」と説明しています。加えて、「ジョイント部分は複雑で作り込み過ぎなほどですが、この構造のおかげでAirPods Maxのお高い価格を受け入れやすくなるかもしれません」とiFixitは記しました。


ジョイントの先端部分はiPhoneの充電に使用するLightningコネクタのような見た目になっていることが明らかになっています。


アルミニウムカップとヘッドバンドを取り外す方法は以下の通り。アルミニウムカップの上部に細い針状のものを差し込むことで、簡単に取り外し可能です。


ただし、AirPods Maxは完全に修理できるわけではなく、AirPods Maxのアルミニウムカップ部分を開くには接着剤を溶かす必要があります。それでも内部のドライバーやバッテリーはネジで固定されているため、簡単に修理・交換が可能です。バラバラに分解することが難しく、バッテリーを交換することが不可能なAirPodsとは大きく異なります。


さらに、iFixitはAirPods Maxの内部構造を他のワイヤレスヘッドホンと比べるために、ソニーのWH-1000XM4やBoseのNC700を一緒に分解しています。iFixitは3つのワイヤレスヘッドホンを分解した感想として「AirPods Maxは複雑で精密に設計された部品を備えており、どのヘッドホンよりも機械式時計を思い起こさせます」「そんな複雑さを有しながら、AirPods Maxは比較的修理しやすい点が評価できます」「AirPods Maxと比較すると、他のヘッドホンはおもちゃのように思えます」と言及。

iFixitはガジェットがどの程度ユーザー自身の手で修理できるかをスコアで表しており、AirPods Maxのスコアは「6」(0~10の11段階評価で10が最も修理しやすいスコア)としています。なお、iFixitは「AirPodsシリーズに初めて『0』以外のスコアを与えられたことに興奮しています」と記しました。

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in ハードウェア, Posted by logu_ii

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