「Facebookとデータを共有するかアプリの使用を停止するか」の二択をWhatsAppユーザーは求められる
Facebook傘下のメッセンジャーアプリ「WhatsApp」で利用規約に大幅な変更があり、ユーザーが個人情報をFacebookやそのビジネス顧客と共有することに同意しないとアプリの利用が続けられなくなる、とニュースサイト・Ars Technicaが報じています。
WhatsApp gives users an ultimatum: Share data with Facebook or stop using the app | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2021/01/whatsapp-users-must-share-their-data-with-facebook-or-stop-using-the-app/
WhatsAppは2014年にFacebookが1兆6400億円で買収した無料のメッセンジャーアプリで、2021年現在、20億人以上のユーザーを抱えています。
2016年の利用規約改定で、WhatsAppのアカウントはFacebookアカウントと紐付けられることになりましたが、この時点では「紐付けをしない(ユーザー情報をFacebookと共有しない)」という選択をすることが可能でした。
しかしその後、利用規約はさらに変更されて「ユーザー情報をFacebookと共有しない」ということはできなくなり、今回の通知をもって、WhatsAppを利用し続けるためには「2021年2月8日までに改訂後の規約に同意すること」が必要となりました。
Facebookの広報担当者はArs Technicaに対し、今回の動きは2020年10月に発表したWhatsAppでのショッピング、決済、顧客サービスに関する施策の一環として、WhatsApp Businessの利便性向上を目指すもので、必ずしもWhatsApp Businessのアカウントとやりとりすることを求めているわけではなく、Businessアカウントをブロックすることも可能であると説明しています。
ただ、Ars Technicaは、利用規約が8000語以上の長文で構成されている上に、弁護士以外には読み解けないような専門用語満載の難解な内容となっていて、ユーザーへの不利益をもたらしていると指摘しました。
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