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Facebookが新APIや新機能を次々に発表、InstagramやWhatsAppを便利にする機能の詳細とは?


現地時間の2021年6月2日に開催されたFacebookの年次開発者会議「F8」で、ビジネス向けの新たなAPIや新機能が発表されました。ビジネス向けのAPIや新機能を使うことで、Facebookが所有する画像・動画共有SNSのInstagram、そしてメッセージングアプリのWhatsAppMessengerを利用する企業が、メッセージを通して顧客満足度を向上させることが可能とのことです。

F8 Refresh: It's All About Developers - About Facebook
https://about.fb.com/news/2021/06/f8-refresh-developer-conference/

Facebook introduces new business API for Instagram, WhatsApp, and Messenger during F8 Refresh conference - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2021/06/02/facebook-introduces-new-business-api-for-instagram-whatsapp-and-messenger-during-f8-refresh-conference/

オンラインで開催された2021年のF8は、派手な消費者向け製品を発表する代わりに開発者会議としての原点に回帰し、企業向けのAPIなどに焦点を当てたものとなりました。発表された新情報の中でも、以下のFacebookプラットフォームを利用する企業向けAPIが注目を浴びています。

◆Instagram用のMessenger API
Instagramは一般ユーザー同士が写真や動画を共有するだけでなく、さまざまなブランドがユーザーに魅力を発信する場所にもなっています。Facebookによると、Instagramユーザーの90%が何かしらのブランドのアカウントをフォローしており、ストーリーへの返信・DM・メンションといった機能を通してブランドとのつながりを感じているとのこと。そこでFacebookは、新たにInstagram用のMessenger APIを全ての開発者に解放し、ブランドがInstagramでメッセージ機能を提供可能にしました。

The Wait Is Over: Messenger API for Instagram Is Now Available to All Developers – Messenger News
https://messengernews.fb.com/2021/06/02/the-wait-is-over-messenger-api-for-instagram-is-now-available-to-all-developers/

Facebookは2020年10月から30の開発者と700のブランドを対象にInstagram用Messenger APIのベータ版テストを実施し、さまざまなフィードバックを受けたとのこと。ブランドがInstagram用のMessenger APIを利用している場合、ユーザーはブランドのInstagramプロフィールページから……


直接Messengerの画面を開くことが可能。ブランドはあらかじめテンプレートの文面を用意しておくこともできるため、一般的な問い合わせであれば、ユーザーはワンタップで文面を送信可能。


企業はブランドの発信だけでなくユーザーとのコミュニケーションもInstagramに統合できるため、ユーザーからの問い合わせを解決するまでの時間を短縮し、効率化や顧客満足度の向上を実現できます。


◆WhatsAppのビジネス用APIのアップデート
Facebookによると、記事作成時点では1日当たり1億7500万人を超える人々がWhatsAppの企業アカウントにメッセージを送信し、製品について質問したりカスタマーサポートを受けたりしているとのこと。Facebookは新たに、以前から提供されていたWhatsAppのビジネス用APIをアップデートしたことも発表しています。

New Experiences to Make Business Messaging Faster and Easier - WhatsAppブログ
https://blog.whatsapp.com/new-experiences-to-make-business-messaging-faster-and-easier

今回発表された改善は以下の通り。


・導入時間の短縮:従来は新たな企業がWhatsAppのビジネス用APIを利用する場合、申請から利用が開始されるまで数週間ほどかかっていたとのこと。新たなアップデートにより、導入時間がわずか5分まで短縮されたとFacebookは述べています。

・企業からの通知メッセージの改善:これまでのビジネス用APIでは企業がタイムリーな通知を送信することが難しく、ユーザーの問い合わせに24時間以内に応答するのも困難だったそうです。新たなアップデートにより、企業はより多くの種類のメッセージを迅速に送信できるようになるとのこと。

・メッセージングの改善:今回の改善により、企業は最大10種類の文章テンプレートを用意できるようになり、ユーザーがワンタップで質問を送ることが可能になります。また、返信もテンプレートから選択可能になるとのことで、メッセージのやり取りがスムーズになるとみられています。


◆Login Connect with Messenger
Facebookが提供する主要な製品の1つに、Facebookアカウントを利用してアプリやサービスにログインできる「Facebookログイン」があります。F8ではFacebookログインから一歩進み、Facebookのログインフローから直接企業とのMessenger画面を開くことができる「Login Connect with Messenger」が発表されました。

Login Connect with Messengerの紹介
https://developers.facebook.com/blog/post/2021/06/02/introducing-login-connect-messenger/

Login Connect with Messengerを導入した企業のページから、「Continue with Facebook」をタップ。


Facebookアカウントでログインすると……


企業のアカウントとMessengerでつながるかどうかの許可を求められます。許可する場合は「Allow」をタップ。


すると、Messengerの通知が表示され……


Messengerに企業からのメッセージが届いていました。Login Connect with Messengerを利用すると、Facebookログインの要領で顧客とメッセージのやり取りを始めることが可能です。

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in ソフトウェア,   ネットサービス,   ウェブアプリ, Posted by log1h_ik

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