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Amazonのクラウドゲームサービス「Luna」のアーリーアクセスがスタート、メディアによるプレイレビューも公開


現地時間の2020年10月20日、Amazonのクラウドゲームサービスである「Luna」のアーリーアクセスがアメリカでスタートしました。記事作成時点ではLunaはFire TV、PC、Mac向けのアプリと、iPhone・iPad向けのウェブアプリとして利用可能で、間もなくAndroid向けにも登場予定とのことです。

Amazon Luna early access begins today
https://blog.aboutamazon.com/devices/amazon-luna-early-access-begins-today

Amazon’s cloud gaming service, Luna, is now in early access - The Verge
https://www.theverge.com/2020/10/20/21525435/amazon-luna-early-access-cloud-gaming

Lunaはアーリーアクセス期間中、月額5.99ドル(約630円)の「LunaPlus」というゲームチャンネルに登録することで、50種類のゲームをプレイ可能となります。LunaPlusでプレイ可能なタイトルは今後続々増えていく予定。LunaはFire TV、PC、Macではアプリ、iPhone・iPadではウェブアプリとして使用できます。なお、Lunaでは個別にゲームタイトルを購入することはできません。


人気ゲームメーカーUbisoftのタイトルがプレイ可能となるチャンネルも開始予定で、このチャンネルでは2020年11月10日発売の「ASSASSINS CREED VALHALLA」のような人気タイトルもプレイ可能となる予定です。

『アサシン クリード ヴァルハラ』ゲーム紹介トレーラー - YouTube


アーリーアクセスに参加したユーザーは、各デバイスで動作する任意のBluetoothコントローラーを使用してゲームをプレイすることができます。また、49.99ドル(約5300円)で購入可能な専用コントローラーを使用することも可能。クラウドダイレクトテクノロジーを駆使した低遅延のゲームプレイが可能となり、Amazonの音声認識アシスタントであるAlexaを使った音声操作もできます。


さっそく海外メディアのThe Vergeがアーリーアクセスに参加して、Lunaをプレイしてみた様子をレビューしています。

Hands-on with Amazon’s Luna game streaming service - The Verge
https://www.theverge.com/2020/10/20/21525339/amazon-luna-hands-on-cloud-gaming-streaming-early-access-price-games

ウェブアプリ版LunaのUIは以下の通り。


クラウドゲームサービスにとって一番の問題は「帯域幅が低下した際でもいかに快適にプレイできるか」です。Lunaは推奨ダウンロード速度を10Mbpsとしていますが、実際にさまざまなテストを繰り返したThe Vergeは「10Mbpsでは十分とは言えません」と記しています。実際にさまざまな速度でプレイしてみたところ、10~20Mbps程度では映像が途切れるケースがある模様。最高のパフォーマンスを引き出すには有線接続でインターネットにつながったPCが必要としています。

安定したインターネット回線でLunaPlusで提供されているタイトルのひとつである「Bloodstained:Ritual of the Night」をプレイしたところ、ゲーム機でプレイするのと変わらない安定したプレイが可能だったそうです。一方、LunaPlusで提供されているタイトルの中でも最もグラフィック性能を必要とするゲームのひとつであるという「METRO EXODUS」をプレイしたところ、PCなどでプレイするよりも明らかにプレイ体験が落ちるとのこと。これは競合サービスのGoogle Stadiaでも同じだそうですが、StadiaとLunaを比較すると「Lunaの方がマウスの遅延が大きい」そうです。

ワイヤレスでインターネットに接続すると、Lunaのパフォーマンスはさらに不安定になるそうです。安定した強力なWi-Fi接続がある場合、Lunaは非常に安定してラグもほとんどなくプレイできる模様。BluetoothコントローラーをペアリングしたiPhoneでも、「ソニックマニア」のようなペースの速いゲームを安定してプレイできるレベルだそうです。しかし、ワイヤレスでの通信速度が出ていない場合、Lunaは映像の品質を低下させないようにフレームレートを落とすとのこと。実際、iPhoneでLunaのテストを実施した際は、Wi-Fiの通信速度が遅かったため「CONTROL」をプレイすることができなかったそうです。

『CONTROL(コントロール)』日本オリジナルトレーラー - YouTube


LunaおよびStadiaは強力なサーバー上でゲームが実行され、その映像をユーザーが使用する各端末にストリーミングで配信します。そのため、Lunaはゲームのロード時間が爆速だそうです。一方で、MicrosoftのクラウドゲームサービスであるxCloudは、ゲームサーバーにXbox One Sのマザーボードが使用されているため、ゲームのロードがLunaと比べて明らかに遅いとのこと。なお、Lunaの場合、「CONTROL」はPS4よりもはるかに速くロードされ、「Bloodstained:Ritual of the Night」はゲーミングPCと同程度の速度でロードできたそうです。

なお、Lunaの4K画質でのプレイは「近日公開」となっているためテストできず、低遅延のLuna専用コントローラーも出荷されたばかりで手元に届かずテストすることはできなかったそうです。

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in ソフトウェア,   ネットサービス,   動画,   ゲーム, Posted by logu_ii

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