AppleがVRスタートアップの「Spaces」を買収、AR・VR製品の開発に参加する可能性も
近年のAppleはAR・VR関連企業の買収を進めており、2020年8月にVRスタートアップの「Spaces」を買収したと報じられました。これにより、「AppleがAR・VR製品の開発を進めている」というウワサに真実味が増しています。
Apple acquires VR startup Spaces - Protocol
https://www.protocol.com/apple-vr-ar-spaces-acquisition
Apple reportedly acquires VR startup 'Spaces' - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2020/08/24/apple-reportedly-acquires-vr-startup-spaces/
Appleは2017年ごろからAR・VRヘッドセットの開発を進めているとウワサされていましたが、2019年7月には「AppleのAR・VR開発はキャンセルされ、開発チームも解散した」と報じられました。ところが、その後もAppleが独自のAR・VRヘッドセットの開発を進めているとの報道は続いており、2020年5月にはアメリカ・カリフォルニアに拠点を置くVR企業の「NextVR」を買収したことが判明しています。
AppleがNextVRを買収、AR・VRへの野望は消えていないと明らかに - GIGAZINE
そんな中、Appleは2020年8月にVRスタートアップのSpacesを買収したと報じられました。買収が報じられる直前にSpacesは既存のサービスを停止することを発表しており、記事作成時点の公式ホームページには、「Spacesは新しい方向に進んでいます」という文章が掲載されています。Spacesはこの文章中でユーザーやパートナーに感謝を述べていますが、Appleに買収されたといった情報は記されていません。
Spacesはドリームワークス・アニメーションの元従業員らによって設立されたVRスタートアップであり、ゲームセンターのようなロケーションベースのVR体験を提供してきました。しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによってVRゲームセンターは閉鎖を余儀なくされ、Spacesは苦しい状況に陥っていたとのこと。
2020年6月の時点で、SpacesのCEOであるShioraz Akmal氏は「COVID-19は私たちにとって津波のように感じられました」と、海外メディアのProtocolに語っています。Spacesは従業員の解雇や少額のローンを借り入れるなどしていたほか、VR空間からZoom会議に参加できるVRアプリをリリースするなどしていました。
最終的にSpacesはAppleに買収されたと報じられているわけですが、Spacesの開発チームがAppleのAR・VR開発チームにそのまま参加するのかどうかは不明です。しかし、Appleは高解像度ディスプレイや高性能なスピーカーシステムを搭載したVRヘッドセットを開発中とウワサされており、BloombergはAppleのVRヘッドセットが2021年に発表され、2022年に発売されるのではないかと報じています。
Apple Team Working on VR and AR Headset and AR Glasses - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-06-19/apple-team-working-on-vr-and-ar-headset-and-ar-glasses
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