21歳の若さで暗殺された黒人解放運動の天才的リーダーを描いた「JUDAS AND THE BLACK MESSIAH」予告編公開
天才的なリーダーシップとカリスマ性を持ち、国民解放闘争を展開していたブラックパンサー党の党員として頭角を現しつつあったフレッド・ハンプトンは、1969年12月4日、そのカリスマ性を危険視した警察の襲撃を受け暗殺されました。ハンプトン暗殺までに何が起こったのか、その暗殺の裏側と裏切りを描いた映画「JUDAS AND THE BLACK MESSIAH」の予告編が公開されています。
JUDAS AND THE BLACK MESSIAH - Official Trailer - YouTube
映し出されたのは男性の後ろ姿。
振り向きざまに男性は「副議長、イリノイ州ブラックパンサー党のフレッド・ハンプトンです」と名乗ります。
階段を上り……
集会の中心、壇上に立つハンプトン(演:ダニエル・カルーヤ)
「私の言葉を繰り返してください」「私は革命的だ!」と群集に呼びかけます。
その言葉を繰り返す人々。
その中で口を閉ざし、ほほ笑みをたたえる1人の白人男性(演:ジェシー・プレモンス)
ハンプトンの言葉を繰り返し拳を突き上げていたウィリアム・オニール(演:キース・スタンフィールド)は、白人男性を目にして動きを止めます。
オニールは、集会の以前にFBIになりすまし車を盗んだ罪で逮捕されていました。
そしてこのとき担当した検事が……
群集の中でほほ笑みをたたえていた男、ロイ・ミッチェルでした。
オニールは訴訟沙汰を回避する代わりに、検察とある「約束」をします。
ハンプトンはこの時、弱冠20歳。
社会主義者としてブラックパンサー党やレインボー連合を設立し、ギャング間に同盟を結ばせ……
大学教授とも話が通じるとして、そのカリスマ性とリーダーシップで有名になりつつありました。
仲間からの信頼も厚く……
恋人にも恵まれ……
子どもの教育にも熱心でした。
しかし、検察はハンプトンらブラックパンサー党の目的を「憎しみの種をまき、テロを起こすことだ」と考えていた模様。検察を手を組んだオニールは、検察の意見に対し「彼らはテロリストではない」と強く否定します。
「解放者を殺すことはできても、解放運動を止めることはできない」と語るハンプトン。
「革命者を殺すことはできても……」
「革命は止めることができない」
「ブラックパンサー党」と書かれた建物に向けられる警察の銃口。
建物の窓からも、警察に対して銃口が向けられています。
建物の中では「自由のために戦う者を殺せても、自由を止めることはできない」と叫ぶハンプトン。
熱狂する群集の中で……
オニールが不安そうな表情を浮かべていました。
その視線の先には検察官。
爆発が起こり……
交わされる密約。
黒人の解放運動はどんどん大きく。
友情と……
裏切り。
そして暴力。
激しい銃撃戦が繰り広げられます。
警察に包囲され……
絶体絶命に。
「私は人々のために死ぬだろう、人を愛しているからだ」
「そして私は人のために生きる」
「それは人を愛しているからだ」
「JUDAS AND THE BLACK MESSIAH」は2021年に公開予定となっています。
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