中国で売れたスマホの3分の1は5G対応、そのうち6割はHuawei製と判明
市場調査企業のCounterpointが、2020年第2四半期の中国におけるスマートフォン市場についての報告書を発表しました。それによれば、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックで激減した販売台数は回復傾向にあり、その3分の1が5G対応スマートフォンだったとのことです。
One in Three Smartphones Sold was a 5G Phone in China in Q2 2020
https://www.counterpointresearch.com/one-three-smartphones-sold-5g-phone-china-q2-2020/
2020年第2四半期の中国におけるスマートフォンの総販売台数は、前年同期比で17%減少しており、前四半期比で9%増加しているとのこと。Counterpointは、中国のスマートフォン市場はCOVID-19流行による縮小から回復する兆しを見せているものの、まだ流行以前の需要までには戻っていないとみています。
中国国内のスマートフォン販売台数のシェアを示したものが以下のグラフ。2020年第2四半期のシェア第1位はHuaweiで、前年同期(左)から13ポイント、2020年第1四半期(中央)から7ポイント増加しています。また、2020年第2四半期に中国国内で売れたスマートフォンの3分の1は5G対応モデルだと、Counterpointは報告しています。
アメリカやイギリスではHuawei排斥が叫ばれており、Googleのサービスを利用できなくなった影響もあって、Huaweiスマートフォンの販売台数は世界全体で20%も落ち込んでいます。そのため、Huaweiにとって中国市場は以前にも増して重要な存在であり、中国での5Gネットワークを拡大するため、Huaweiは多額の投資を行っているとのこと。
Huaweiスマートフォンの売上が20%減か、新型コロナウイルスと脱Googleの影響で - GIGAZINE
また、中国市場におけるスマートフォンの販売台数が前年比で最も増加したのは、約32%の成長を記録したAppleでした。Counterpointによれば、2020年4月に登場した第2世代iPhone SEは5G対応ではないものの、2020年第2四半期のスマートフォンの販売台数トップ3に入っていると指摘しています。一方で、AppleとHuawei以外のスマートフォンメーカーの販売台数は前年同期比で大きく減少する結果となりました。
Counterpointのアナリストであるチャン・メンメン氏は「COVID-19パンデミックが落ち着いた後、中国の経済活動は再開しましたが、消費者の信頼感は低いままです。各スマートフォンメーカーや通信事業者は、5G対応スマートフォンと5Gプランの価格を引き下げ、5G対応スマートフォンを積極的に推進しています。このため、2020年第2四半期のスマートフォンの総販売台数の3分の1を5G対応スマートフォンが占めています。ただし、それでも市場全体の落ち込みを相殺することはできませんでした」と語りました。
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