Pixelカメラの「頭脳」がAdobeで「ユニバーサルカメラ」の開発へ
GoogleのPixelカメラの開発をけん引したコンピューター科学者のMarc Levoy氏が2020年5月にGoogleを退職したことが報じられましたが、新たに、Adobeのカメラ開発に携わることが判明しました。
The brain behind the Google Pixel camera is building a universal camera app for Adobe - The Verge
https://www.theverge.com/2020/7/20/21331331/google-pixel-camera-app-lead-adobe-marc-levoy
Former Pixel photography chief engineer Marc Levoy joins Adobe to develop 'universal camera' app
https://www.androidpolice.com/2020/07/20/former-pixel-photography-chief-engineer-marc-levoy-joins-adobe-to-develop-universal-camera-app/
Levoy氏は2011年ごろからGoogle Xでの研究に携わり、2014年からフルタイムでGoogleで働き、Google Researchの研究チームを率いてきました。Levoy氏はGoogle Pixelのカメラプロジェクトを進める中で、Pixel 3の夜間撮影モード「Night Sight」や、写真の明るい部分と暗い部分を同時にキレイに表現できる「HDR+」、ポートレートモードなどを開発し、カメラを1つしか搭載していないPixelを、複数カメラを搭載するiPhoneのカメラ性能と匹敵するレベルに引き上げました。
Levoy氏は新たにAdobeでヴァイスプレジデントの職を得ており、Adobe製品の計算写真学分野において開発を率いていくとみられています。また、ニュースメディアThe Vergeの取材に対し、AdobeはLevoy氏が「ユニバーサルカメラアプリに集中していく」と述べていますが、この「ユニバーサルカメラアプリ」の詳細は明らかにされていないとのこと。
AdobeはすでにPhotoshopレベルの加工が一瞬で完了するカメラアプリ「Photoshop Camera」をリリースしていますが、Levoy氏がプロジェクトに参加したことから、Adobeはカメラアプリに関してさらに大きなビジョンを持っているとみられます。
なお、上記のほかにもLevoy氏はPhotoshop Cameraや、AdobeのAI「Adobe Sensei」、Adobe Researchの各チームと協力していくことになるとAdobeは述べています。
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