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あらゆるゲームを作る上で欠かせない「コアループ」とは?


1980年代のPC環境を仮想的に再現して生み出されたゲームエンジン「Pico-8」の開発者が、さまざまなゲームの基礎とも言える概念「コアループ」について分かりやすく解説しています。

How do I design a game from scratch? | Team Avocado Blog
https://teamavocado.co/core-loop/

「コアループ」を、テニスゲームをテーマとしたチャートにしてみるとこんな感じ。まず、プレイヤーがサーブをします。


すると、対戦相手となるCPUが打ち返します。


対戦相手が打ち返したボールを、またプレイヤーが打ち返します。


プレイヤーか対戦相手がミスするまでラリーが続きます。これが、基本的なコアループです。


なお、題材となったPico-8のテニスゲーム「Pico Tennis」はこのリンクをクリックすると無料でプレイすることができます。


Pico-8の開発に携わっているJason Tu氏によると、このコアループはあらゆるスポーツやゲームに1つは存在しているとのこと。例えば、野球なら「投手がボールを投げて、打者がボールを打つかまたはミスする」というのが1つのループで、アメリカンフットボールなら「クォーターバックがボールを受け取って、プレーをする」というのが1つのループです。

野球には他にも、「走者が塁を回る」「イニング(攻守の交代)」「シリーズ(一連の試合)」というさまざまなループ要素がありますが、基本的には最も小さなコアループが重要とのこと。なぜなら、最小単位となるループが機能しなくなると、そもそもゲームとして成り立たなくなるからです。


こうしたコアループは、アクション要素がないビジュアルノベルゲームにさえ「会話」という形式で存在すると、Tu氏は指摘しています。

Tu氏は、「『良いゲーム』とは、プレイヤーが遊んだ時間が開発時間をはるかに超えるゲームだと思います。なぜなら、本当に楽しいゲームならプレイヤーは何度でもそのゲームをプレイしますが、開発者がそのゲームを作るのは1度きりだからです」と指摘。


また、「良いゲーム」を作るポイントについては「コアループの長さが大事です。例えば『Pico Tennis』では1回のラリーが1分程度になります。あまり時間に余裕がないプレイヤーを想定しているのであれば、1分程度のループが適しているでしょう。そうすれば、プレイヤーはコーヒーブレイク中に何ラウンドかプレイできます」と述べて、想定するプレイヤーに合わせたコアループの設定が重要になると指摘しました。

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in ゲーム, Posted by log1l_ks

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