ギネス世界記録から抹消されたドンキーコングのハイスコア世界記録が復活
アーケードゲーム「ドンキーコング」の世界記録が不正な手段で生み出されたものであるとして記録サイトから削除され、サイトを情報源としていたギネス世界記録からも抹消されていた件で、再調査が行われた結果、当該記録を失格扱いにするのに十分な証拠が見つからず、抹消された世界記録が復活することになりました。
A statement from Guinness World Records: Billy Mitchell - YouTube
Guinness reinstates Billy Mitchell’s Donkey Kong, Pac-Man records [Updated] | Ars Technica
https://arstechnica.com/gaming/2020/06/guinness-reinstates-billy-mitchells-donkey-kong-pac-man-records/
Guinness World Records Reinstates Billy Mitchell’s Donkey Kong High Scores
https://kotaku.com/guinness-world-records-reinstates-billy-mitchell-s-donk-1844081664
問題の記録は、「ドンキーコング」の100万点超えを達成したことで知られるビリー・ミッチェル氏が打ち立てたもの。2018年に「当該記録はエミュレーターを使用したものである」という疑惑が持ち上がって検証が行われ、「エミュレーターを使用したものだった」という結論が出たことから、ハイスコア記録サイト・Donkey Kong Forum、およびTwin Galaxiesから削除され、Twin Galaxiesを公式ソースとしていたギネス世界記録でも失格扱いとなり抹消されました。これに伴い、パーフェクトを達成していたパックマンの記録も失格扱いとなりました。
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ギネス・ワールド・レコーズのYouTube公式チャンネルで発表された声明によると、ミッチェル氏からの異議申し立てを受けて、新たな証拠や専門家を踏まえての再調査が行われ、その結果、失格扱いとするに足るだけの証拠は見つからなかったとのこと。こうした事例では、刑事裁判の「疑わしきは被告人の利益に」と同様に、オリジナルの判断に従うことになるため、記録管理チームは失格とした決定を覆し、ミッチェル氏による「ドンキーコング」「パックマン」の世界記録が復活することになりました。
ギネスによる再調査には、ドンキーコングで126万70ポイントというハイスコアを持つロビー・レイクマン氏も参加。ミッチェル氏のプレイ動画を確認した上で自分でもマネしてみた結果、まっとうなプレイだったことを体感し、「このスタイルでプレイするにあたって、MAMEを使ったり、『どこでもセーブ』機能を使ったりする必要が感じられません」とコメントしています。
記録サイト・Twin Galaxiesの創設者であるウォルター・デイ氏も「記録復活を喜ばしく思います。かつてゲームを遊んだことがあって、ビリー・ミッチェルのプレイ風景を見たことがある人なら、彼が記録を達成できることも、そして、彼の黄金時代にMAMEなど存在しなかったこともわかっています」と喜びの声を寄せています。
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