Appleが電子書籍作成アプリの「iBooks Author」と教育アプリの「iTunes U」を廃止すると決定
Appleは無料の電子書籍作成アプリである「iBooks Author」と、教育機関や教育者が作ったデジタルコンテンツを無料で見られるアプリ「iTunes U」を廃止することを発表しました。iBooks Authorは新たなアップデートが行われず、2020年7月1日以降は新たにアプリをダウンロードできなくなり、iTunes Uは2021年末に利用できなくなるとのことです。
Transition from iBooks Author to Pages - Apple サポート
https://support.apple.com/ja-jp/HT211136
iTunes U - June 2020 Update - Apple サポート
https://support.apple.com/ja-jp/guide/itunesu/welcome/web
Apple discontinuing iBooks Author and iTunes U, here’s what you need to know - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2020/06/10/apple-is-discontinuing-ibooks-author-and-itunes-u/
iBooks AuthorはAppleが2012年に発表した無料の電子書籍作成アプリで、主に教育者や小規模な出版社が自身の書籍を製作するためのツールとしてリリースされました。iBooks Authorを使えば、iPadで電子書籍を作成してそのままApple Booksで出版することが可能でした。ところが、ここ数年はiBooks Authorのアップデートも減っており、ついにAppleはiBooks Authorを廃止することを発表しました。
Appleの発表によると、iBooks Authorが今後アップデートされることはなく、2020年7月1日以降は新たにアプリをダウンロードすることも不可能になるとのこと。既存ユーザーは引き続き利用できるほか、iBooks Authorで作成されてApple Booksで出版された書籍は引き続き利用可能だそうです。
なお、近年のアップデートでは、iBooks Authorの機能の多くが「Pages」に組み込まれており、近いうちにiBooks Authorで作成中の本をPagesにインポートする機能が登場する予定となっています。
加えて、Appleは教育アプリのiTunes Uも2021年末に廃止すると発表しました。iTunes Uの廃止に関連して、Appleは「クラスルーム」と「スクールワーク」という新しい教育アプリが登場していることに言及しており、教育者はこれらの新しいアプリと「Apple School Manager」を利用して簡単に教育現場へiPadとMacを導入できると説明しました。
近年iTunes Uの人気は低下していたと見られており、Apple関連の情報を報じている9to5Macは、「AppleがiTunes Uのアップデートを怠っていたため、COVID-19のパンデミック中にGoogleの教育者向けネットサービスのGoogle Classroomが人気を集めた」とする記事を掲載していました。
なお、すでにiTunes Uでリリースされているコンテンツについては、Apple PodcastやApple Booksなどのプラットフォームに移行することが可能だとのことです。
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