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ヘッドホンが耳に与える影響とは?


音楽やラジオを聞くために、「ヘッドホン」を1日中装着している人もいるはず。しかし、「ヘッドホンは聴覚に永続的な損傷を与える可能性がある」として、オーストラリアのメルボルン大学のピーター・カリュー氏とマードック児童研究所のヴァレリー・ソン氏が「聴覚を痛めないようなヘッドホンの使い方」を解説しています。

Are your kids using headphones more during the pandemic? Here's how to protect their ears
https://theconversation.com/are-your-kids-using-headphones-more-during-the-pandemic-heres-how-to-protect-their-ears-139392

過度な騒音にさらされた場合、音を伝える役割を果たす有毛細胞蝸牛管と脳を繋ぐ神経が損傷し、難聴が生じます。有毛細胞などは一度壊れると回復しないため、難聴は一生涯にわたって影響を及ぼします。ヘッドホンやイヤホンの普及に伴い、ヘッドホンやイヤホンで大音量の音楽などを聞き続けた結果生じるヘッドホン難聴が問題となっています。


近年では、特に子どもの難聴が増加しています。カリュー氏らが2019年に発表した39カ国の330万人の子どもを対象とした研究によると、18歳までに難聴を抱える子どもは13%に達しているとのこと。この研究は、「子どもの難聴が増加している理由は不明である」と結論付けていますが、カリュー氏らはヘッドホンこそが子どもの難聴に影響を及ぼしているとみています。

ヘッドホンと子どもの難聴の関連を調査した研究はほとんどありませんが、オランダの研究チームが2018年に「9歳から11歳までの子どもの約14%が難聴を抱えており、そのうち約40%が『ヘッドホンを着用して音楽を聞いている』と回答した」という調査結果を発表しています。

難聴を患っているかどうかを調べる方法について、カリュー氏らは「子どもと大人は自覚症状が異なります」と回答。難聴を患った場合、大人は「高音がハッキリ聞こえない」「音がこもって聞こえる」「耳鳴りがする」と回答するそうですが、子どもの場合は自分の感じている状態が未知のものであるため、「蜂の羽音がする」「笛の音がする」「風が吹いている」と回答する傾向があるとのこと。カリュー氏らは、子どもがこうした発言をしたときには、耳鼻科などで聴力検査を受けるように勧めました。


こうした難聴には、「音の大きさ」と「音を聞く時間の長さ」の2つの要素が関係しています。「音の大きさ」を低く保つ方法として、カリュー氏らは周囲の騒音を低減する「ノイズキャンセル機能」のあるヘッドホンを推奨。「ノイズキャンセル機能は周囲の音を減らせるため、ヘッドホンから流れてくる音を少なく保てる」と解説しました。

また、子どもがヘッドホンを使っている場合、装着しているヘッドホンから漏れてくる音の大きさに惑わされないようにカリュー氏らはアドバイスしています。ノイズキャンセル機能のあるヘッドホンは音が漏れ出してこないため、大音量で音楽を聞いていても周囲の人にはわかりません。逆に、大音量の音楽が聞こえてきたとしても、音が漏れやすい開放式のヘッドホンを使っている場合は、実際の音量は低いという可能性があります。

アメリカの疾病予防管理センターと保健社会福祉省が実施した調査によると、85デシベルの大きさの音ならば、8時間まで連続聞いても許容されるとのこと。しかし、3デシベル増加すると音の持つエネルギー量が倍になるため、許容時間は4時間にまで減少します。このように、わずかな音量の差であっても、聴覚に与える影響は大きく変化します。


音が聴覚に与える影響は累積的であるため、カリュー氏らは「ヘッドホンで音楽を聞き、その直後に楽器を練習し、続いて大きな音を出すオモチャやゲームで遊ぶ」というように「連続して大きな音を聞く」状況をできる限り避けるように推奨。大きな音をしばらく聞いた後は、耳を休ませるようにすべきだと解説しました。

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in メモ, Posted by log1k_iy

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