自宅隔離によって子どもを持つ親の約80%が「もっと教師に給料を支払うべき」と考えを改めたことが判明
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは多くの人々の生活様式に変化を及ぼしており、学校の閉鎖によって子どもたちは自宅での学習を余儀なくされています。そんな中、子どもを世話する親の負担が増加しており、調査会社のOnePollが実施したアンケート調査で「COVID-19のパンデミックをきっかけに、多くの親が教師にもっと給料を支払うべきだと考えを改めた」ことが判明しました。
New Research from Osmo on parent views on at-home education during Covid-19 - Osmo Blog
https://www.playosmo.com/blog/new-research-from-osmo-on-parent-views-on-at-home-education-during-covid-19/
Coronavirus homeschooling: 77 percent of parents agree teachers should be paid more after teaching own kids, study says | Fox News
https://www.foxnews.com/lifestyle/coronavirus-homeschool-parents-agree-teachers-paid-more-kids
今回の調査は教育コンテンツを提供するOsmoがOnePollに委託したもので、学齢期の子どもを持つ2000人のアメリカ在住者を対象に実施されたそうです。アメリカでは多くの親がCOVID-19の影響を受け、一夜にして臨時の教育者としての役割も担うことになってしまいました。
アンケートの結果、80%の親が「パンデミックの影響で改めて教師を尊敬した」と回答し、77%の親は「教師にもっと給与を支払うべきである」と考えていることも判明。また、69%の親は「教師の仕事は自分が行っている仕事よりも大変だ」と認めているなど、オンラインで行われる遠隔授業の様子を見たり、子どもたちの勉強を手伝ったりした親たちが、教師の重要さを改めて認識していることが明らかになりました。
加えて、68%の親は「子どもたちを勉強に集中させるためのアイデアが不足している」と感じており、「子どもたちが学習目標を達成できないのではないか」と懸念する親も75%に上りました。その一方で、パンデミックの影響を受けて自宅勤務をする親も増えていますが、75%の親は「子どもの教育と自身の仕事とのバランスを取る難しさに打ちのめされている」と回答しています。
なお、学校閉鎖によって遠隔学習中の子どもたちに対し、親たちが「優先的に学習させたいと考えている教科」のランキングが以下。
◆1:数学(67%)
◆2:科学(64%)
◆3:国語(57%)
◆4:歴史(46%)
◆5:フォニックス(36%)
◆6:体育(36%)
◆7:音楽(35%)
◆8:美術(28%)
Osmoの責任者を務めるJan Richards氏は、「多くの親が教師への感謝と尊敬を強めていると聞き、私たちはうれしく思います」とコメント。OsmoのCEOであるPramod Sharma氏は、「このデータは、OsmoなどのSTEAM教育をサポートする企業が、学習コンテンツをさらに提供し続ける重要な機会を裏付けています。私たちは、より多くのコンテンツを作成するべく積極的に取り組んでいます」と述べました。
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