なぜiPhoneは新しいモデルが出るたびにサイズが大きくなっていくのか?
4.7インチ Retina HDディスプレイを搭載した第2世代iPhone SEは高さ138.4mm×幅67.3mm×薄さ7.3mmというサイズで、初代iPhone SEよりも一回り大きくなっています。「なぜiPhoneは新モデルが出るたびに大きくなるのか」について、IT系メディアのArs Technicaが解説しています。
Why Apple has stopped making small phones—and why it should start again | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2020/04/why-apple-has-stopped-making-small-phones-and-why-it-should-start-again/
◆iPhoneが大きいほど収益が上がる
スマートフォン市場は飽和状態になっているため、iPhoneやAndroidスマートフォンの販売台数の伸びは鈍化しているとのこと。そのため、低価格のスマートフォンを販売した際の経済性は以前と比べて不利になっているといえます。
それでも、Appleは投資家に決算を発表し、好調であることをアピールする必要があります。「Appleは、少しでも収益が上がっていることをアピールするため、スマートフォンの単価を上げています」とArs Technicaは指摘。もし新しいスマートフォンの販売台数がそれほど芳しくなくても、1台当たりの価格が高ければ収益としては問題ないというわけです。
本体が大きくなるほど高価な材料や部品が多く使われます。逆に、本体が小さければ高価な材料や部品が少なくて済みます。スマートフォンが大きくなれば1台当たりの単価が上がるため、AppleはiPhoneのサイズを少しずつ大きくしていると、Ars Technicaは主張しています。なお、iPhoneだけでなく、Androidスマートフォンも年々サイズが大きくなる傾向にあるとのこと。
◆コンテンツやサービスが大画面向きになっている
Appleでは、iPhoneの販売台数の伸びが鈍化しているのを埋め合わせるために、iPhoneだけではなくAir PodsやApple Watchといったデバイス、さらにはApple TV+やApple Music、Apple Arcadeといったサブスクリプションサービスも提供しています。
Apple TV+で配信されているドラマを見たり、Apple Arcadeで配信されているゲームを遊んだりするためには、4インチディスプレイの初代iPhone SEよりも、6.1インチディスプレイのiPhone 11や6.5インチディスプレイのiPhone 11 Pro Maxの方がストレスなく楽しめます。
また、NetflixやAmazon Primeビデオなどの映像ストリーミング配信サービスも登場しており、より高い没入感が得られる大画面が求められているため、iPhoneが巨大化しつつあると、Ars Technicaは解説しています。
◆技術的な理由
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