ハードウェア

10コア/20スレッド・最大周波数5.3GHzのCore i9-10900Kなどデスクトップ向け第10世代CoreをIntelが発表


Intelが、第10世代Coreプロセッサのデスクトップ向けCPU「Comet Lake-S」を発表しました。最上位モデルのとなるCore i9-10900Kは10コア・20スレッドで、最大5.3GHzの速度を誇るとのこと。対応ソケットはLGA 1200となっています。

第 10 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリー
https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/products/docs/processors/core/10th-gen-processors.html


インテル、世界最速のゲーミング・プロセッサーを発表 | インテル ニュースルーム
https://newsroom.intel.co.jp/news/intel-delivers-worlds-fastest-gaming-processor/#gs.5joez2


Intel’s 10th Gen Comet Lake for Desktops: Skylake-S Hits 10 Cores and 5.3 GHz
https://www.anandtech.com/show/15758/intels-10th-gen-comet-lake-desktop


「Comet Lake」のシリーズではすでにノートPC向けのCPUでComet Lake-UとComet Lake-Hが発表されています。

Intelが6コア12スレッドのモバイルPC向け第10世代Coreプロセッサ「Comet Lake」を発表 - GIGAZINE


今回発表されたデスクトップ向けのCPU「Comet Lake-S」の第10世代Coreプロセッサは、モバイル版と同じく14nmプロセスで製造されるCPU。Intelによれば、「最高のゲーム体験を提供するためのCPU」とのこと。特にPCのゲーミングはシングルコアの稼働に最適化されているとIntelは主張しており、第10世代Coreシリーズはシングルコアでのパフォーマンスを重視して設計されているとのこと。


第10世代Coreシリーズのダイはこんな感じ


ハイエンドモデルとなる第10世代Core i9シリーズのスペックは以下。第10世代Core i9はDDR4-2933のメモリ対応で、Intelのブースト技術であるTurbo Boost Max Technology 3.0をサポート。さらに、一部はIntel Thermal Velocity Boost(TVB)もサポートしています。価格帯は5万円前後です。

Core i9コア/スレッドベースTurbo Boost 2.0(1コア)Turbo Boost 2.0(全コア)Turbo Boost Max 3.0(1コア)TVB(1コア)TVB(全コア)TGP(熱設計電力)内蔵グラフィックス価格
i9-10900K10/203.7GHz5.1GHz4.8GHz5.2GHz5.3GHz4.9GHz125WUHD グラフィックス 630488ドル(約5万2000円)
i9-10900KF10/203.7GHz5.1GHz4.8GHz5.2GHz5.3GHz4.9GHz125W-472ドル(約5万1000円)
i9-1090010/202.8GHz5.0GHz4.5GHz5.1GHz5.2GHz4.6GHz65WUHD グラフィックス 630439ドル(約4万7000円)
i9-10900F10/202.8GHz5.0GHz4.5GHz5.1GHz5.2GHz4.6GHz65W-422ドル(約4万5000円)
i9-10900T10/201.9GHz4.5GHz3.7GHz4.6GHz--35WUHD グラフィックス 630439ドル(約4万7000円)


第10世代Core i7シリーズのスペックは以下。第10世代のCore i7はDDR4-2933メモリ対応で、全モデルでTurbo Boost Max Technology 3.0をサポート。価格帯は3万円から4万円といったところ。

Core i7コア/スレッドベースTurbo Boost 2.0(1コア)Turbo Boost 2.0(全コア)Turbo Boost Max 3.0(1コア)TVB(1コア)TVB(全コア)TGP(熱設計電力)内蔵グラフィックス価格
i7-10700K8/163.8GHz5.0GHz4.7GHz5.1GHz--125WUHD グラフィックス 630374ドル(約4万円)
i7-10700KF8/163.8GHz5.0GHz4.7GHz5.1GHz--125W-349ドル(約3万7000円)
i7-107008/162.9GHz4.7GHz4.6GHz4.8GHz--65WUHD グラフィックス 630323ドル(約3万5000円)
i7-10700F8/162.9GHz4.7GHz4.6GHz4.8GHz--65W-298ドル(約3万2000円)
i7-10700T8/162.0GHz4.4GHz3.7GHz4.5GHz--35WUHD グラフィックス 630325ドル(約3万5000円)


最もオーソドックスな第10世代Core i5シリーズのスペックは以下。Core i5とCore i3ではTurbo Boost 2.0のみで、それ以上のブースト機能はサポートされていません。また、ハイパースレッディングが搭載されているほか、対応メモリがDDR4-2666となります。価格は2万円前後~3万円弱。

Core i5コア/スレッドベースTurbo Boost 2.0(1コア)Turbo Boost 2.0(全コア)Turbo Boost Max 3.0(1コア)TVB(1コア)TVB(全コア)TGP(熱設計電力)内蔵グラフィックス価格
i5-10600K6/124.1GHz4.8GHz4.5GHz---125WUHD グラフィックス 630262ドル(約2万8000円)
i5-10600KF6/124.1GHz4.8GHz4.5GHz---125W-237ドル(約2万5000円)
i5-106006/123.3GHz4.8GHz4.4GHz---65WUHD グラフィックス 630213ドル(約2万2700円)
i5-10600T6/122.4GHz4.0GHz3.7GHz---35WUHD グラフィックス 630213ドル(約2万2700円)
i5-105006/123.1GHz4.5GHz4.2GHz---65WUHD グラフィックス 630192ドル(約2万1000円)
i5-10500T6/122.3GHz3.8GHz3.5GHz--35WUHD グラフィックス 630192ドル(約2万1000円)
i5-104006/122.9GHz4.3GHz4.0GHz---65WUHD グラフィックス 630182ドル(約1万9500円)
i5-10400F6/122.9GHz4.3GHz4.0GHz---65W-157ドル(約1万7000円)
i5-10400T6/122.0GHz3.6GHz3.2GHz---35WUHD グラフィックス 630182ドル(約1万9500円)


2万円を切る最も安価な第10世代Core i3シリーズのスペックは以下。同価格帯ではライバル企業のAMDが、4コア・8スレッドで3.8GHz(ブースト時4.3GHz)のRyzen 3 3300Xを2020年4月23日に発表しており、テック系メディアのAnandTechは「Intelが約2500円ほどの価格差をどのように正当化できるかが競争の鍵だ」と述べています。

Core i3コア/スレッドベースTurbo Boost 2.0(1コア)Turbo Boost 2.0(全コア)Turbo Boost Max 3.0(1コア)TVB(1コア)TVB(全コア)TGP(熱設計電力)内蔵グラフィックス価格
i3-103204/83.8GHz4.6GHz4.4GHz---65WUHD グラフィックス 630154ドル(約1万6000円)
i3-103004/83.7GHz4.4GHz4.2GHz---65WUHD グラフィックス 630143ドル(約1万5000円)
i3-10300T4/83.0GHz3.9GHz3.6GHz---35WUHD グラフィックス 630143ドル(約1万5000円)
i3-101004/83.6GHz4.3GHz4.1GHz---65WUHD グラフィックス 630122ドル(約1万3000円)
i3-10100T4/83.0GHz3.8GHz3.5GHz---35WUHD グラフィックス 630122ドル(約1万3000円)


また、Comet Lake-Sでは、Pentium GoldとCeleronも合わせて8モデルが発表されました。いずれも2コアで価格も1万円を割るという超低価格帯のCPUシリーズです。スペックは以下の通り。

Pentium Goldコア/スレッドベースTurbo Boost 2.0(1コア)Turbo Boost 2.0(全コア)Turbo Boost Max 3.0(1コア)TVB(1コア)TVB(全コア)TGP(熱設計電力)内蔵グラフィックス希望小売価格
G66002/44.2GHz-----58WUHD グラフィックス 63086ドル(約9200円)
G65002/44.1GHz-----58WUHD グラフィックス 63075ドル(約8000円)
G6500T2/43.5GHz-----35WUHD グラフィックス 63075ドル(約8000円)
G64002/44.0GHz-----58WUHD グラフィックス 61064ドル(約6800円)
G6400T2/43.4GHz-----35WUHD グラフィックス 61064ドル(約6800円)
Celeron          
G59202/23.5GHz-----58WUHD グラフィックス 61052ドル(約5600円)
G59002/23.4GHz-----58WUHD グラフィックス 61042ドル(約4500円)
G5900T2/23.2GHz-----35WUHD グラフィックス 61042ドル(約4500円)


Comet Lake-Sシリーズは2020年5月以降に発売される予定だとのことです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
AMDが約1万円の低価格ながらゲーミング向けの高コスパ4コア・8スレッドCPU「Ryzen 3 3100」「Ryzen 3 3300X」を発表 - GIGAZINE

CPUを鉄板代わりに北海道産黒毛和牛を焼き肉にしてしまう猛者が現れる - GIGAZINE

AMDのZen 2採用APU「Ryzen 4000」シリーズのベンチマークが公開、モバイルでもIntelの脅威となるか? - GIGAZINE

Intel初の極低温量子ビット制御チップ「Horse Ridge」の詳細が明らかに - GIGAZINE

Intel製CPUの「修正済み」脆弱性が実は修正不可能であったことが判明、特権によるコード実行やDRMの回避などが可能 - GIGAZINE

in ハードウェア, Posted by log1i_yk

You can read the machine translated English article here.