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大気汚染が大幅に改善され30年ぶりにヒマラヤ山脈が見えるように、インドの徹底的な新型コロナウイルス対策の影響


インド北部のパンジャーブ州で、ヒマラヤ山脈が30年ぶりに見渡せるようになったと報じられました。遠く離れたヒマラヤ山脈がくっきり見えるほどパンジャーブ州の大気汚染が改善したのは、新型コロナウイルス対策としてインドで全国的なロックダウンが行われたことが理由とみられています。

India: People can see the Himalayan peaks as lockdown eases air pollution | CNN Travel
https://edition.cnn.com/travel/article/himalayas-visible-lockdown-india-scli-intl/index.html


パンジャーブ州ジャランダル市に住むSoul of a Warriorさんがツイートした画像が以下。青空の下に浮かび上がるのは、ジャランダル市からおよそ200km離れたところに連なるダウラダール山脈で、ヒマラヤ山脈の一部です。ヒマラヤ山脈がジャランダルから見えるのは実に30年ぶりとのこと。


同じパンジャーブ州に住むManjit K Kangさんも「およそ30年ぶりに自宅屋上からはっきりとヒマラヤ山脈が見えた」と、その写真を公開しています。


この大気汚染の改善は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として実施された都市封鎖(ロックダウン)によるものといわれています。インドでは、2020年3月25日から全国規模でロックダウンを行い、厳格な外出禁止令を発令しました。この措置により、道路から車が消え、航空便は運航を停止し、地元の工場は稼働停止を余儀なくされました。

インド政府公式の大気汚染チェックサイトでジャランダル市の空気質指数を確認してみたところ、2019年9月3日は120を超えており、「Unhealthy for Sensitive Groups(敏感な人にとって健康に良くない)」と判定されていました。


しかし、Soul of a Warriorさんがヒマラヤ山脈を撮影した2020年4月3日のジャランダル市の空気質指数は39で、「Good(良好)」と判定されていました。ジャランダル市ではロックダウンが行われてから17日間のうち、16日間で空気質指数は「良好」と判定されたそうです。


また、インドの首都であるニューデリー区は、空気質指数が800を超えて「危険」レベルに到達したこともあるなど、世界でもトップクラスに大気汚染がひどい都市とされていました。しかし、環境当局の(PDFファイル)データによれば、ロックダウンが本格的に実施される直前の2020年3月21日から大気汚染の改善が確認されているとのこと。ニューデリー区で観測されたPM10はロックダウン後に最大44%減少、PM2.5は34%減少、窒素酸化物濃度は最大51%低下したそうです。

大規模なロックダウンによって過去にないレベルで大気汚染が改善された一方で、インドの政府や自治体はCOVID-19に徹底的に対策する上で「やりすぎだ」と批判が集まるものも実施しています。

India is finally cracking down on the doxxing of coronavirus patients
https://thenextweb.com/in/2020/04/09/india-is-finally-cracking-down-on-the-doxxing-of-coronavirus-patients/


インドのカルナータカ州政府は2020年3月に、「すみやかに隔離を行うため」として、COVID-19の検疫を受けた者の名前と住所を含むリストを公開。このリストはメッセージングアプリのWhatsAppで瞬く間に拡散されました。他にもデリー首都圏やチャンディガール市、ラージャスターン州が同様に検疫を受けた人の個人情報を積極的に公開しているとのこと。しかし、「リストに挙がった人々がコミュニティから強い迫害を受け、自殺に追い込まれるという二次被害も生んでいる」として、インドの人権団体であるInternet Freedom Foundationは強く批判しています。


Internet Freedom Foundationは「COVID-19の検疫を受けた人の個人情報の共有をやめるには、各自治体に勧告を送る必要がある」と述べ、各州の代表とインド保健省に書簡を送る予定だとしています。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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