カフェインは問題解決能力をアップするがクリエイティブな思考には影響しない


カフェインは目覚まし効果運動能力アップという効果に加えて、クリエイティブな思考を妨げるという研究が報告されていました。しかし、アーカンソー大学の心理学者、ダリヤ・L・ザベリナ氏の研究では、クリエイティブな思考を妨げる影響はなく、問題を解決する能力を向上させる効果があると報告されています。

Percolating ideas: The effects of caffeine on creative thinking and problem solving - ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1053810019303435

Caffeine boosts problem-solving ability but not creativity, study indicates -- ScienceDaily
https://www.sciencedaily.com/releases/2020/03/200305135050.htm

ザベリナ氏は、論理的に推論し1つの正解を早く正しく導き出して問題を解決する「収束的思考」と、考えをめぐらせて、クリエイティブなアイデアを多く生み出す「拡散的思考」が、カフェインによってどのような影響を受けるかを調査しました。


実験には、女性60人、男性28人の計88人が参加しました。参加者は18歳から35歳で、週に5日間以上、1日に1~2杯のカフェイン入り飲料を摂取している人が選ばれています。

参加者は44人ずつの2グループに分けられ、両グループとも200mgのカフェイン(約350mlのコーヒーに相当)が入ったカプセルを飲むよう指示されます。ですが、実際にカフェインが入ったカプセルを飲むのは一方のグループのみで、もう一方のグループは何も入っていないカプセルを飲みます。


カプセルを飲んだ20分後、参加者には収束的思考を測るための問題が72問出題されました。続けて、発散的思考を測るため、言葉や図による表現からクリエイティブな思考を評価する成人向けのトーランスの創造的思考テスト(ATTA)が出題されました。

カフェイン入りカプセルを摂取したグループは、収束的思考を測る問題を平均で29問正解し、カフェインが入っていないカプセルを摂取したグループは平均で25問正解しました。しかし、ATTAの結果については両グループの結果に大きな差はありませんでした。

「実験では、200mgのカフェインは問題を解決する能力を向上させましたが、クリエイティブなアイデアを生み出す能力には影響しませんでした。なので、コーヒーを飲み続けても、クリエイティブな思考が妨げられるということはありません」とザベリナ氏は述べています。

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in , Posted by darkhorse_log

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